『物置のピアノ』ってどんな映画?
美しい自然が残る福井県の美しい風景、そして過去の震災や大切な記憶と向き合いながら紡がれる家族の絆。不条理な災害によって心に傷を負った少女が、周囲の人々の優しさや故郷の温もりに触れる中で、再び明日を信じて歩み出す姿を瑞々しく描く。静かに胸を打つ脚本、丁寧な心理描写が光る。「災害からの心の復興」というテーマに向き合った温かくも切ないヒューマンドラマ。
過去の傷にとらわれる春香たちを、周囲の大人たちや豊かな自然が静かに包み込んでいく。主人公・春香(芳根京子)を温かく見守る父親(平田満)、母親の宮本恵子(赤間麻里子)、そして一族の歴史を静かに見つめてきた宮本正賢(織本順吉)や、家族のこれからの未来を担う宮本颯太(今江佑翔)ら家族の絆が、傷ついた彼女たちの大きな心の拠り所となっていく。
地元の友人たちの瑞々しい存在、地域で暮らす大人たちの視線に導かれ、春香は自らの生き方を見つめ直していく。
映画初主演の芳根京子が、傷を抱えながらも前を向くヒロインを熱演。平田満や佐野史郎らベテラン陣の深みのある助演、福井の情景に紡がれる人間の絆が調和した珠玉の人間ドラマ。
あらすじ
東日本大震災によって心に深い葛藤を抱え、福井へやってきた主人公・宮本春香(芳根京子)は、自らの過去や忘れられないあの日から5年前の記憶を抱えながら、新天地での生活をスタートさせる。同じく傷を抱える宮本秋葉(小篠恵奈)や、周囲に集う若者たちとの交流を通して、春香は自らの止まっていた時間を少しずつ動かし始める。
キャスト
宮本春香 - 芳根京子
宮本秋葉 - 小篠恵奈
会川康祐 - 渡辺貴裕
斎藤加奈子 - 西野実見
宮本賢一 - 平田満
宮本恵子 - 赤間麻里子
木島冴子 - 神田香織
会川康二 - 佐野史郎
小林健司 - 長谷川初範
宮本正賢 - 織本順吉
宮本春香(5年前) - 佐々木優和
宮本秋葉(5年前) - 佐々木祐芽
宮本颯太 - 今江佑翔
感想
芳根京子の吹き替えなしのピアノ演奏に感心。撮影当時は17歳だったはずで、いきなりヒロインに抜擢したことが、この映画の唯一の功績と言っても良い。
原作付きで、製作は震災前からスタートしていたため、2012年にストーリーラインを変更して撮影を開始したという。ベースになる部分が変更されたため、末子を亡くした家族の喪失感や、故郷を離れた姉の屈託や、震災地の風評被害や、被災地の風化など、あらゆる描写が中途半端になり、すべてを物置のピアノを偏愛する芳根の演奏に無理矢理おぶい被せているので、クライマックスの演奏会シーンは悲惨なことになっている。
姉役の小篠恵奈など、それなりに演技はうまかったのに、もったいないことだ。


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