『神回』ってどんな映画?
たった5分間のループから抜け出せない——! 17歳の夏休み、閉ざされた教室でくり返される驚愕の青春SFタイムループ・ミステリー。
東映ビデオの新人監督発掘プロジェクト「TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY」の第1回製作作品。
短編映画で高く評価される新鋭・中村貴一朗がメガホンを取り、若手実力派俳優のダブル主演で描く、緻密かつ先の読めないシチュエーション・サスペンス。
キャスト
樹(文化祭実行委員の高校生) - 青木柚
恵那(同級生) - 坂ノ上茜
樹の甥 - 新納慎也
その妻(もしくは妹) - 桜まゆみ
医師 - 岩永洋昭
用務員 - 平山繁史
生徒会委員 - 渡辺綾子、横江泰宣
同級生 - 井上想良
体育教師 - 藤堂日向
感想
「5分間」のタイムループに閉じ込められた高校生の話なのだが、「2分」を延々繰り返した『リバー、流れないでよ』(同年の前月公開だった)の能天気さからほど遠い、ダウナーな映画である。
タイムループを認識しているのは主人公の青木柚だけで、坂ノ上茜(本当は28歳)は気づいておらず、ループは毎回彼女の「ありがとう。…って、聞いてる?」という台詞で始まる。
前半、青木はループを脱しようとかけずりまわる。校舎の3階から飛び降りて脚の骨を折ったり、失敗して死んだりもしていて、結局何も好転しないのだが、このくだりには創意を感じた。やがて諦めがやってきて、今度は坂ノ上のレイプを企てる。レイプの最中に急にループが解けて社会的に終わってしまう筒井康隆の「しゃっくり」を思い出すが、5分という制約もあり、これは未遂に終わる。
そのまま何年もループが続き、アッ俺たち歳をとってる!というなぜか希望的なシーンが入って、そのまま終盤はいよいよ謎明かしになるのだが、じつは冒頭で死にかけている老人が映るので、たいてい夢オチになるだろうと予想がついている。
そこに、散々繰り返されたシーンが実は「起こらなかった青木の妄想」と判明する鬱な展開が重なって(坂ノ上の台詞の「ありがとう」はそこにつながる)、最後は老人二人の小芝居というエモいのか何なのかよくわからないシーンになり、校舎はプロジェクトマッピングに包まれ、坂ノ上のPVみたいになる。この終盤がとにかく長すぎて、88分しかないにも関わらず、まるで120分以上ある映画のようにぐったりしてしまった。


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