『昭和残侠伝 死んで貰います』ってどんな映画?
義理と人情に縛られた男の宿命、そして不条理な暴力に耐えかねた末の怒りの唐獅子牡丹。東映が誇る不世出のスター・高倉健の代表的看板シリーズのなかでも、巨匠マキノ雅弘監督による様式美を極めた演出と、大和久守正による劇的な脚本が光る任侠映画の記念碑的作品。日本の美と過酷な時代の移り変わりを鮮烈に描き、当時の映画界に大旋風を巻き起こした傑作。
義理を重んじ無駄な争いを避けようとする秀次郎(高倉健)だったが、周囲の人間たちが次々と騒動に巻き込まれ、次第に決断の刻が近づいていく。宇都宮の石材利権をめぐり、花田清吉(加藤嘉)やお秀(荒木道子)ら地元の実力者たちが対立の渦に巻き込まれる。さらに、悪辣な手段で攻め立てる駒井甚造(諸角啓二郎)や権藤熊次郎(山本麟一)らの執拗な妨害により、花田武史(松原光二)やお弓(上村香子)らも窮地に陥っていく。
新天地を求める書生節の男(津川雅彦)や、坂井(長門裕之)、寺田友之助(中村竹弥)といった面々がそれぞれの立場から関わり、小林稔侍、佐藤晟也、永山一夫ら若き組員たちや子分たちが刃を交え、対立は血で血を洗う泥沼へと進んでいく。
そんな中、別の組織に身を置きながらも秀次郎の心意気に惚れ込む一匹狼の侠客・風間重吉(池部良)が登場。お互いに通じ合うものがありながらも、相容れない立場に思い悩む2人。だが、度重なる横暴によって大切な仲間が命を落としたとき、秀次郎の内に秘めた怒りはついに限界を迎える――。
高倉健のストイックなまでの我慢と怒りが爆発した瞬間の男気、池部良とのあまりにも美しい道行きの名コンビ、そして藤純子が添える気品と哀愁が調和した、日本映画史に燦然と輝く任侠アクション映画の最高峰。
あらすじ
前科を背負い、かつて斬った男の遺族が身を寄せる宇都宮の石材店へとやってきた侠客・花岡秀次郎(高倉健)は、己が奪ってしまった幸せの重さを噛み締めながら、未亡人の幾江(藤純子)やその子供である康男(真田広之)を陰ながら支え、堅気として生き直そうと静かに耐え忍ぶ。しかし、利権を狙う悪辣な新興一家の横暴はとどまることを知らず、秀次郎の平穏への願いと周囲の切ない思いを無残に踏みにじっていく。
キャスト
花田秀次郎 - 高倉健
幾江 - 藤純子
権藤熊次郎(観音熊) - 山本麟一
書生節の男 - 津川雅彦
芸者 - 三島ゆり子
花田武史 - 松原光二
花田お弓 - 上村香子
小夜 - 八代万智子
花田清吉 - 加藤嘉
花田お秀 - 荒木道子
お峰 - 石井富子
早船徳治 - 高野真二
駒井甚造 - 諸角啓二郎
芸者屋のおかみ - 赤木春恵
芸者 - 小倉康子
望月 - 日尾孝司
花田康男 - 真田広之
佐藤晟也
小島 - 永山一夫
小夜 - 南風夕子
竹七 - 小林稔侍
弥市 - 久地明
駒井の子分 - 伊達弘
駒井の子分 - 久保一
看守 - 山田甲一
寺田の子分 - 土山登士幸
茨の常 - 花田達
相馬剛三
駒井の子分 - 木川哲也
賭け場の客 - 佐川二郎
賭け場の客 - 山浦栄
駒井の子分 - 畑中猛重
寺田の子分 - 青木卓司
星野みどり
竹村清女
賭け場の客 - 五野上力
寺田の子分 - 高月忠
高須準之助
亀山達也
寺田友之助 - 中村竹弥
坂井 - 長門裕之
風間重吉 - 池部良
感想
最初から最後まで様式美になっていて、エンドマークが出ると我に返り、一体何を見せられていたのかと唖然とする。
高倉健は「死んで貰うぜ!」と言っており、それがなぜ「死んで貰います」となるのか、ということが時代を表していると思う。
小雨の美しい、序盤のイチョウの下での藤純子との邂逅シーンは、奇跡を見るようである。藤純子と高倉健のシーンはいつも雨が降っている。


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