夫のちんぽが入らないは、フジテレビ制作でドラマ化され、フジテレビオンデマンドおよびNetflixにて2019年3月20日16時から全10話が配信。ヒロイン役は200人のオーディションの中から選ばれた。2021年1月11日よりフジテレビ地上波で放送。
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夫のちんぽが入らないの感想
すばらしい。石橋菜津美が好きで良かった。
夫のちんぽが入らない 見どころ
性・孤独・人生の意味を静かに問いかける“純文学的ヒューマンドラマ”。
- 「性の不一致」から始まる“生きづらさ”の可視化
タイトルから誤解されるが、物語の本質は\*\*“夫婦の間に身体的な性交が成立しない”という事実をきっかけに、主人公の人生全体が軋み始める”というもの。
主人公・こだま(石橋菜津美)は、「普通」を目指して生きてきた女性。就職、結婚、義実家との関係——すべてに「合わせて生きる」努力を続けてきたが、“セックスができない”という一点から、自分の身体や心、存在そのものを否定されているような孤独を抱えていく。 - 身体と心の乖離を描く“静かな絶望”
夫はやさしく、DVも浮気もないし、一緒にいてくれるが、「入らない」。
この事実が、身体の拒否感、性への違和感、そして“普通の幸せ”を手にできない焦燥を生み、主人公は次第に精神的にも崩れていく。
この過程を石橋菜津美は、「怒り」や「絶叫」ではなく、沈黙、ぎこちない微笑み、浅い呼吸といった表現でリアルに演じており、視聴者は彼女の“こわれていく感情”に深く引き込まれる。 - 中村蒼演じる“やさしいのに圧迫感のある夫”
夫・渡辺は、性の問題を責めず、妻にやさしく接する好青年だが、“問題を直視しない優しさ”こそが、こだまを深く傷つけている。中村蒼の演技は絶妙で、どこまでも穏やかで無害なのに、“圧迫感”がある。彼の存在は「善意が人を殺す」ことの象徴にもなっている。 - 生きづらさの連鎖としての“家族と社会”
こだまの母(筒井真理子)は、自身の生きづらさを娘に押しつけるような“昭和的な母親像”。義実家は無理解の象徴。学校現場は教師のパワハラ、家庭内暴力、居場所のなさ…。
つまり、“入らない”のはちんぽだけじゃない。自分の言葉、自分の感情、自分の身体が、どこにもフィットしない。それこそがこのドラマの本質であり、“タイトルを一種のメタファーとなっている。 - 静かな演出とタナダユキ的“生活のリアル”
タナダユキ監督の演出は、奇をてらわず、“生活の隙間”を切り取る名人芸。洗濯、食事、寝る、教える——その日常の中にぽっかりと開いた孤独や痛みが、カメラの目線からにじむ。主題歌も含め音楽は抑制的で、主人公のモノローグが観客に語りかけるように機能している。
夫のちんぽが入らない あらすじ
大学生になった鳥居さち子は、1歳年上の先輩・倉本慎と交際を始める。2人が初めてセックスを経験した際、さち子の中には慎のちんぽが入らなかった。慎はさち子のことを処女だと思っていたが、さち子は高校生のときに処女を捨てていた。彼女の血まみれの初体験は衝撃的。それから2人は何度もセックスを試みましたが、慎のちんぽは入らない。
やがて慎の就職が決まり、教師になることに。慎は「来年さち子の就職が決まれば結婚しよう」とプロポーズ。結婚を意識し始めたさち子は、セックスを成功させようとベビーオイルを使うことを思いつくが……。
夫のちんぽが入らないを観るには?
夫のちんぽが入らない キャスト
渡辺久美子 – 石橋菜津美
渡辺研一 – 中村蒼
寺田朋美 – 尾野真千子
寺田ミユキ – 菊地麻衣
坂井真紀
江口のりこ
ミッキー – 松尾諭
アリハラ – 落合モトキ
浜野謙太
山本冴子 – 筒井真理子
山本祐介 – 春海四方
渡辺和之 – 国広富之
渡辺京子 – 千葉雅子
山下 – 田中美晴
渡辺研一 – 中村蒼
寺田朋美 – 尾野真千子
寺田ミユキ – 菊地麻衣
坂井真紀
江口のりこ
ミッキー – 松尾諭
アリハラ – 落合モトキ
浜野謙太
山本冴子 – 筒井真理子
山本祐介 – 春海四方
渡辺和之 – 国広富之
渡辺京子 – 千葉雅子
山下 – 田中美晴
夫のちんぽが入らない スタッフ
原作 – こだま『夫のちんぽが入らない』(扶桑社刊)
脚本 – 黒沢久子
監督 – タナダユキ
音楽 – 石塚徹、早川暁雄、山口雄太、望月慎吾、山本隼人
音楽プロデュース – 田井モトヨシ
音楽制作 – ロードアンドスカイ・オーガニゼーション、EGクリエイション、MUSIC FOR MUSIC
VFX – Raiyan Laksamana
ロケ協力 – 山形県、鶴岡市
協力プロデューサー – 坂本和隆
プロデューサー – 湊谷恭史(ザフール)
企画・プロデュース – 清水一幸(フジテレビ)
脚本 – 黒沢久子
監督 – タナダユキ
音楽 – 石塚徹、早川暁雄、山口雄太、望月慎吾、山本隼人
音楽プロデュース – 田井モトヨシ
音楽制作 – ロードアンドスカイ・オーガニゼーション、EGクリエイション、MUSIC FOR MUSIC
VFX – Raiyan Laksamana
ロケ協力 – 山形県、鶴岡市
協力プロデューサー – 坂本和隆
プロデューサー – 湊谷恭史(ザフール)
企画・プロデュース – 清水一幸(フジテレビ)
『夫のちんぽが入らない』は、“普通の幸せ”という呪いに苦しむ人、“自分の身体が誰かの期待に合わない”という苦しみを抱えた人に刺さる、“身体文学ドラマ”です。この記事で少しでも興味を持たれた方は、ぜひ本編をチェックしてみてください。
夫のちんぽが入らないの原作(こだま)
ひとりの女性の静かな叫びが、多くの心を貫いた――衝撃の感動作。同じアパートに暮らす先輩と交際を始めた“私”。だが初めて交わろうとした夜、衝撃が走る。彼の性器が全く入らないのだ。その後も「入らない」一方で、二人は精神的な結びつきを強め、夫婦に。いつか入るという切なる願いの行方は――。「普通」という呪いに苦しんだ女性の、いじらしいほど正直な愛と性の物語。
★★★大きな感動を呼ぶ衝撃の実話が、累計22万部突破!★★★
「普通」という呪いからどうしたら自由になれるだろう。
生きづらさに悩む、すべての人に届け――。
★各界より絶賛の声(敬称略)★
●上野千鶴子(社会学者):不器用で正直すぎる女性の、半生をかけた「生きづらさ」レポート。それにしても、愛と性が別なものだとわかってしまった時代のカップルは難義なものだ。
●おかざき真里(漫画家):できない、それだけなのに傷つけられる。ちんぽだけじゃない、人生できないことの方が多いのに。
●小池栄子(女優):普通の夫婦なんていない。他人から見ればきっと皆どこかおかしい。だからこそオリジナルの夫婦の形、愛の形を作り楽しむべきだ。この夫婦には素晴らしい絆があり、私は大ファンになりました!
●麒麟・川島明(芸人):まっすぐ歩けないから回り道。でも回り道が一番の近道だったと気づく時がくる。それがくるまで歩き続ける。その歩幅を広げてくれる一冊。
●岸本佐知子(翻訳家):痛くて、苦しくて、かっこ悪くて。でもどうしてだろう、すごく美しいのだ。この人生も、この夫婦の形も。
●今日マチ子(漫画家):終わることのない痛みに震えながら、それでも一気に読んでしまった。少しずつ明るくなっていく空のもと、ふたりが見つけた「つながり」が現れる。
●cero・髙城晶平(ミュージシャン):実は本編で一番好きなのは、「大仁田こそ流血すべき」のくだり。次はこの部分を歌にしたい。
●燃え殻(作家):作者が返り血を浴びているような小説しか読みたくない。だから最近はこだまさんの作品ばかり読んでいる。
●三浦大輔(劇作家、映画監督):読後、潔いタイトルが心に染みわたる。誠実で切実で普遍的な、後世に残る夫婦の物語の名作! 僕はそう思います。