『ファイナル・デッドブリッジ』ってどんな映画?
おなじみ「ピタゴラスイッ的絶望」のシリーズ第5作。巨大吊り橋の崩落事故を予知夢で生き延びた8人の男女が、本来死ぬはずだった順番通りに「死神の帳尻合わせ」として日常の些細な偶然が連鎖した凄惨な事故で命を奪われていくソリッドシチュエーションスリラー。「他人の命を奪えば生き残れる」という新ルールによる極限の心理戦、ラスト5分の衝撃の結末は必見。倍速視聴では味わえない1秒先の緊張感を楽しめる映画。
あらすじ
サムと同僚は会社の研修旅行に参加し、工事が続く巨大吊り橋ノースベイ・ブリッジをバスで渡ろうとしていた。しかし突如として橋が崩れ落ちて凄惨な事故が起こる予知夢を見たサムは、恋人モリーを連れて橋から避難、2人を含め8人の社員が奇跡的に生き延びる。だが逃れられない死の運命は形を変えて生き延びた者たちに刻一刻と忍び寄るのだった。
キャスト
モリー・ハーパー(サムの恋人) – エマ・ベル
ピーター・フリードキン(キャンディスの恋人。死ぬ順番は6番目) – マイルズ・フィッシャー
ネイサン・シアーズ(死ぬ順番は4番目) – アーレン・エスカーペタ
デニス・ラップマン部長(死ぬ順番は5番目) – デヴィッド・ケックナー
オリヴィア・キャッスル(死ぬ順番は3番目) – ジャクリーン・マッキネス・ウッド
アイザック・パーマー(死ぬ順番は2番目) – P・J・バーン
キャンディス・フーパー(死ぬ順番は1番目) – エレン・ロー
◼︎その他の人物
ジム・ブロック捜査官 – コートニー・B・ヴァンス
ウィリアム・ブラッドワース(謎の人物) – トニー・トッド
感想
アマプラのおすすめに出てきて、「観たと思うけど?」と思いつつチェックしたら未見だった。いや観たかもしれないのだが、「ファイナル・デッドブラッド」を観た今となってはどちらでもいいような出来だった。
本作では「他人の命を奪えば順番をスキップできる」という新ルールが発見されて、そういうのは結局裏切られるはずなのに、主人公たちはこのルールで意外と生き延びる。ただし、奪った他人の寿命によってはやっぱりすぐ死ぬのである。
ラストはシリーズ第1作につながるというもので、ここは合成をうまく使っている。本作の登場人物の一人は電話魔なのだが、つねに携帯しているのがガラケーというのが伏線になっていたのだった。
本作のノースベイブリッジ崩落は1940年にワシントン州で発生した「初代タコマナローズ橋の崩落事故」をモデルにしている。開通からわずか4ヶ月後、19m/sの風(台風未満の強い風)で突如として雑巾を絞るように激しくねじれ始め、最終的に耐え切れなくなってちぎれ飛び、海へと崩落したそうだ。
橋の横を風が通り抜ける際に空気の渦(カルマン渦)が発生し、その渦が橋を揺らす周期と橋自体の固有振動数が一致して共振(レゾナンス)し、鋼鉄のケーブルやコンクリートの主塔を引き裂いてしまうという。
橋の崩落と言えば、キムタクが主演した「Believe-君にかける橋-」(2024)というドラマでも、「龍神大橋」が崩落していた。あれは下請け業者がコストカットや手抜きのために粗悪なケーブル材を納入・使用していたのが原因。こちらも台湾の「南方澳跨港大橋崩落事故」(2019年)というモデルがある。塩害や雨水が溜まり続けて内部の鋼材が約7割も細くなっていたところに油槽車が走行してケーブルが破断、それを引き金に他のケーブルも次々とちぎれて橋全体が海へ落下したという。
橋の崩落事故描写は、千切れたワイヤーがムチのようにしなって橋上の人間を襲うのが定番である。あれは「スナップバック」と呼ばれる現象で、現実の港や船の現場でも多発しているという。直撃すると骨折どころではなく、人体が容易に切断されるか即死するため、船の甲板には「ここには絶対に立ってはいけない」というスナップバック・ゾーンが床にペイントされているらしい。
『ファイナル・デッドブリッジ』を観るには?
『ファイナル・デッドブリッジ』作品情報
脚本 – エリック・ハイセラー
製作 – クレイグ・ペリー、ウォーレン・ザイド
製作総指揮 – エリック・ホルムバーグ、シーラ・ハナハン・テイラー、リチャード・ブレナー、ウォルター・ハマダ、デイヴ・ノイスタッター
音楽 – ブライアン・タイラー
撮影 – ブライアン・ピアソン
編集 – エリック・シアーズ
製作会社 – ニュー・ライン・シネマ、プラクティカル・ピクチャーズ、ザイド・ピクチャーズ
配給 – ワーナー・ブラザース
公開 – アメリカ: 2011年8月12日、日本: 2011年10月1日
上映時間 – 92分




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