前回の日記からはや半年が経ってしまった。
しかも書いたのは10月8日までの入院生活で、その後の11月7日~19日の摘出手術入院のことを書いていない(今カレンダーを確認しないと日付すら覚えていなかった)。最初の退院から手術までひと月あったわけだが、その頃の心境もよく覚えていない。家に帰ったら妻が食べ物を異様に制限しはじめて(退院前に管理栄養士からの食事指導レクチャーがあったのである)、家系ラーメンなどは一生食べてはいけないと言われ、閉口した記憶がある。
摘出手術
そして手術はやっぱり苦しかった。
オペ室に入ったときはドラマの場面のようでワクワクしたのだが、案の定、麻酔であっという間に眠ってしまった。
起きたときはICUのベッドの上で、明け方だった。ガチガチにかためられて動けない。ここでつらかったのは、ペニスに管が通されて、尿が出せないことだった。そう思うと眠れなくなり、まんじりともせずに昼になるのを待ったが、それが一番つらかったような気がする。
……その後の二度目の入院生活については、もはやあまり覚えていない。
今度は窓際のベッドになり、隣の老人(脳の手術のために入院していた)がやたらと騒ぐので閉口した。
喫煙騒ぎも起こさず最後までいい子にしていたのだが、夜中にカップワンタンを作ったりしているのを咎められないかとビクビクしていた。
抗がん剤が始まる
以下は12月3日、手術後の会話である。
尾崎医師 こういうところにポリープがあるんですよ、これも一緒に全部取ってきました。で、まあ大腸に限らずですが、癌はステージ1から4まであって、それを決める要素は3つあります。
ひとつは、ガンがどれぐらいの深さまで大きくなっているか。内側の粘膜から大きくなって、どんどん下に進んでいくので、それがどこまで行ってるのかということです。
あとは、周りのリンパ節に何個の癌が乗っかってるのか。
あとはいわゆる遠隔転移、肝臓とか肺に行ってないかどうか。遠隔転位がある場合には自動的にステージ4ですね。小っちゃい癌でも肝臓に転移していたら4。馬鹿でかい癌でも肝臓とか肺に転移してなければステージ4にはならない。
今回は1から3のどれかで、腫瘍の大きさとリンパ節に飛んでいるのかどうかが診断要素になります。
一番でかいものを基準にして考えなきゃいけないんですが、 大きさとしては55mm台、5cm×4cmぐらいはあるかなと。あとはT4Aと書いてあるんですけど、Tは深さで1から4まであって、4というのはその外側の漿膜まで癌細胞がいってるけれども、周りの臓器には浸潤してない。要はその外側の枠に顔を出すと周りの臓にくっつき出します。癌細胞は直接の隣とかいったりするんですが、そういうのはない場所も、何もない所にあったので、顔出してるけど、周りにはありませんよと。
一番大事なのは、N1Aが1/22と書いてあります。今回リンパ節を22箇取ってきたうちの1個に癌細胞がありましたという結果です。
となると、ステージは3。どんなに癌が小さくても、リンパ節に1箇でも乗ってたら、ステージで3になるんです。
個人的には、ステージ3の中でもランクがあると思うのですが、どういうことかというと、今回、大腸をここら辺でパツパツンと取ってきたんですけど、これを用している客陥というのがこんな感じであるんですね。大腸の場合はリンパ節が3つに分かれるんですよ。感覚的に、要はこっちに行くと中枢はになってくるので。ここにリンパ節Tがあるのと、ここにリンパTがあったのではちょっと話が違う。正直、今回あった場所って、癌がある真横ぐらいのところに、銀が腫れてて、こことここはないんですよ。とはいえ、リンパ節に乗ってるのは間違いないので、 まあ不幸中の幸いかなと思うんですが。いずれにせよT3になってくるので。
ステージ3の場合というのは、補助的な抗がん剤治療の適用になるんですね。リンパ節に癌細胞が乗ってると、もしかしたらもっと先のリンパ節にも癌細胞があるかもしれないので、それをやっつけるために抗がん剤をやりましょうと推奨されてるんです。
どういうことをするかというと、だいたい4、5ヶ月ぐらい、点滴と飲み薬の併用療法が推奨されています。1日目に3、4時間かけて点滴をして、その日の夜から2週間、薬を飲む。その後は1週間お休み。というサイクルを6サイクルやる。
抗がん剤治療なので副作用があって、一番多いのは手足がしびれることが多くて、それが蓄積されていくので、1回目ポーンと出たのが1週間お休みして良くなってきて、2回目またポンと出て、どんどん階段状にしびれが強くなってくる。寒くなってくると、冷たい風とかが当たるだけで結構痛かったりする。あとは味がわからなくなることが多い。何でも同じ味がする、美味しくなくなるとか。それが残っちゃうんですよね、だんだんよくはなるんですけど。そういう味覚障害とか、いわゆる抹梢神経障害。あとは食欲がなくなっちゃったり、下痢が出ちゃったりということもあります。そういった合併症が起きやすい。
この抗がん剤治療の目的は、今回の手術では癌を全部取り切ったけれども、もしかしたらあるかもしれないから、それをやっつけようということです。あるかどうかはわからないけど予防的に、というぐらいの意味合い。なので必須ではないんですけど、推奨することにはなっている。
やるなら最低3週間に一度、外来通院していただかなきゃいけない。初回だけアレルギーとかの検査があるので1泊していただいて、点滴治療をすることもありますけど。
個人的には、万が一再発してしまった場合。一番やぱいのは肝臓とか肺に再発してくることですけども、抗がん剤をやらずに再発しちゃったら、やっておけばよかったと思うと思うんですよね。でもやってても再発しちゃうことももちろんあるので、その時はまあしょうがないか、次の治療に行こうか、と捉えられるぐらいの意味合いです。やる意義としては。
切除不能のステージ4で使うような抗がん剤治療とは違います。弱いんですね、補助的な。 術後補助科学療法と言うんですけど、補助的な抗がん治療で、ご希望であればそういうのもできるますよということです。
俺 いつからってことですか。やるとしたら来週から?
尾崎医師 来週からやって3週間おきに。もう年末年始になっちゃうので、来週やったら1週間遅らせて。
俺 同じようなケースでは、やる方の方が多いんでしょうかね。
尾崎医師 うーんと、64歳ですもんね。やらない人は、滅多にいない。
俺 仕事も事が難しくなるレベルなんですかね。
尾崎医師 人によりますけど、一発目でそこまで出る人はいないです。2回、3回やっているうちに、だんだん出てくることがあるので、ちょっと量を減らしてくれとか。ちょっとこれはもう無理だな、とやめるっていう人もいます。
俺 まあ家族に聞いても「それはやっといたほうがいいんじゃないの」という話にはなるんじゃないかと思うので、要らないよということにはならないと思うんですよね。
尾崎医師 来週やるとしたら今日入院の予約を取っていだくことになります。まあ1週間考えて、もう1週ずらしても全然いいと思います。大体手術が終わってから8週以内にやった方がいいと言われています。



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