ついにペナントレースが開幕。伴は飛雄馬を支えるため一軍入りを蹴って多摩川に残留。激怒した父・伴大造がグラウンドに乱入するが、伴は親子の縁を切ってまで飛雄馬との友情を選ぶ。
大洋-阪神戦は、村山は左門に打たれて大洋が勝った。
着替えをすませた花形は、球場廊下で左門とすれ違う。
「左門君、安心したまえ、星君は僕がひきずり出す!」
一方、多摩川グラウンドでは、例によって飛雄馬はバスに乗り遅れていた。
ただの球拾いではなく、やる気がないから、仕事が遅いのである。
球拾いに後片付け、合宿所に戻って風呂焚き掃除、帰宅は夜中――という生活らしい。
しかし、飛雄馬は月を仰いで美奈さんの面影を追い求め、涙するばかりである。
さらに中日のオズマ特訓光景。
すでに1か月に及ぶという“3球打ち”の特訓である。
その様子を8ミリで見て、一徹の意図を悟った花形。

「これなら簡単に大リーグボールを打てる…」

(壁のペナントが時代だなあ)
一方、飛雄馬を待ち、12時過ぎまでアイロンをかけていた明子。

帰ってきた飛雄馬に、花形の使いが持って来たという手紙を渡す。
「なんだろう?」
「何かオズマの特訓のことらしいの、読んだら焼き捨てるようにですって」
スパイ大作戦のような怪しい言付けだが、明子はごく普通に話している。
「読まないの?」
「ああ、あとにするよ」
飛雄馬は手紙をポケットにしまってしまう。
「ああ腹がへった、それとも風呂が先かな・・・」←腹は減るのかい
花形邸では、満が父に談判中であった。

壁にむきだしの猟銃という物騒な書斎
「ムダだ。星君はもうダメだよ」
「でも、僕は星君にチャンスを与えました。彼が応えないはずはありません!」
「お前は女の人を愛したことがあるか? ないだろうね」
「ぼくにはわかりませんが、そんなことは時間が解決してくれるはずです」
「いや解決しない、これがその証拠だよ」
と言って、花形父はクローゼットを開く。
そこには・・・

初登場、花形母
「愛する人を亡くす、その傷は彼にとって深すぎる・・・」
と、父は思い入れたっぷり。
そこへ飛雄馬から返事が届いた様子だ。
「お前の手紙で彼が立ち直ったなら、拍手するよ」
満、手紙の封を切ると、中から出てきたのは花形が送った封筒だった。

しかも封も切っていない
花形は憤り、
「僕のアドバイスを拒否するのか!」
「どうやらお前も野球をやめるときが来たようだな・・・」
と父親は言う。
「いつまでも小さな山でお山の対象を気どるのは、花形家の恥だ」
花形はぎりりと歯ぎしりして、
「しかし、僕は絶対に許さん!」
再び飛雄馬のマンション――
「おかえりなさい、花形さんから電報が来たわよ」

このマンションには電話があるのに・・・
電報の内容は「コンヤ一二ジ タマガ ワニテマツ」
「行かないの?」
「うるさいな、 最近姉ちゃんはうるさいぞ!」
思春期のような弟である。

鼻白む明子
「じゃあ行ってくるよ」
そして多摩川グラウンド。
やってきた花形に、「ほっといてくれ」を繰り返す飛雄馬だった。
「オズマの特訓だって、シーズンが始まればとんだ笑い草になるぜ。オズマのやつ、バットをもってうろうろするのが眼に見えるようだ」
花形はムカムカしながら、
「言うことはそれだけか?」
「もう二度と野球に関する手紙など出さんでくれ!」

くらえっ
「そこに両手をついて謝れ! 挑戦者たちの前に両手をつけ、それでなければ戦え!」
言われて、飛雄馬が躊躇なく両手をつくと、
「こんな男が生涯のライバルであったか、なんとみじめな・・・もうそんな姿を見たくない!」
ミツルハナガタに飛び乗って去る花形であった。
ひとり残された飛雄馬。
君の死がこのおれを抜け殻にしてしまったのだ
もう何もいらない、何もかも捨てて君のそばに行きたい・・・

すると夜霧にまぎれて美奈の亡霊が
――飛雄馬さん、私はあなたの心にいつまでも抱かれているの
あなたの永遠の青春とともにいます
でも今のあなたの姿はあまりにも哀しい、
あなたにはしなければならないことが残っています
目をあけて、元気を出すの…

巨人の星ならではの美しいシーンである
――さあ立つのです、そして歩くのです
あなたの悲しみを乗り越えるために歩いてください
私はもう行かねばなりません…
と言って、夜空にのぼっていく美奈。

キララン
夜が明けたらしい・・・
起き上がった飛雄馬は、グラウンドの西に沈む月、東にのぼる太陽を見る。

ここはパノラマで

「初めて見た・・・太陽と月が同じ天に輝くのを」
これが自然の摂理、人間が生まれそしてまた死んでいく・・・(謎の天体理論)
美奈さんは月になった、俺は太陽になろう!

美奈さん・・・もうこの名を口にするのはこれっきりだ

美奈さん、さようなら
「さあ、湿っぽくふやけっぱなしだったこの体をたたき直すんだ」
と飛雄馬は走りだす。
土手で花形とのやりとりを見張って寝落ちしていたらしい伴、ウトウトして、はっと目を覚ますと飛雄馬が走っていた。

「ついに不死鳥は甦ったか!」
(飲み込みが早すぎる)
「長い間、心配をかけた、すまん」
「もう何も言ってくれるな」

伴よ、さあ来い

走れえー、ハッハッハッハ…




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