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顔(2024年版)

後藤久美子(顔) ドラマ
後藤久美子(顔)
(2024年版)は、『テレビ朝日開局65周年記念 松本清張 二夜連続ドラマスペシャル』の第一夜として2024年1月3日にテレビ朝日系列で放送。主演は後藤久美子と武井咲。後藤は1994年放送のドラマ「誰よりも君のこと」以来30年ぶり、かつ女優復帰後初のテレビドラマ出演。舞台を現代、設定を歌手に置き換え、武井は2011年発表のシングル曲「恋スルキモチ」以来の歌唱シーンがある。終盤の歌番組での歌唱シーンの演出は「ミュージックステーション」のチームが協力している。

(顔の感想)

武井咲より先に正面からのアップでテーマ語りをするこのヘタクソ女は誰なのか、と訝しみながら見始めて、5分もたたぬうちにそんなことどうでもよくなるほどヒドイ出来なのに気づいたが、どうにか我慢して最後まで見たら、クレジットで、なんと
後藤久美子であることが判明。
それであれこれ事情を察したわけだが、それにしても脚本は苦労したんだろうなあと思う。

映画化1回、ドラマ化過去12回に及ぶ原作の影も形も見当たらないのはいいとしても、登場人物の動きがいちいちおかしすぎる。
武井が2曲も歌を披露する不自然、弁護士設定を忘れたかのようなゴクミの言動と行動、いくらなんでもヒマすぎる上川隆也の刑事、誰得なのかという演技で視聴者をアッと驚かせる中年ユーチューバーの緒方直人
吉柳咲良は「アイドル誕生」で山口百恵を演じていた子だが、どうでも良い演技をさせられて可哀想だった。

正月からとんだ忖度を強いるテレビ朝日なのだったが、いろいろ終わっていると思う。

顔(2024年版) 見どころ

松本清張が1956年に発表した短編小説『顔』を現代版に大胆にアップデートしたドラマ。

  1. 後藤久美子の30年ぶりドラマ復帰と武井咲とのW主演
    これが最大の注目点。長年海外で生活していた後藤が日本のドラマに復帰し、武井咲と共演することで、放送前から大きな期待が寄せらた。
  2. 松本清張の不朽の名作を現代版にアレンジ
    原作は殺人を犯した男が、その顔を隠しながらスターになる物語だが、このドラマでは、武井咲演じる覆面アーティスト・井野聖良が殺人を犯した過去を隠しながら歌手として成功を収めようとし、後藤久美子演じる弁護士・石岡弓子が殺人現場を唯一目撃していた人物として、聖良を追い詰めていくサスペンスになっている。
  3. 「顔」というテーマの深さ
    物理的な顔だけでなく、社会に見せる「仮面」としての顔、そして秘めている「本当の顔」というテーマ。重い過去を抱えながら公の場で「顔」を隠して活動する主人公の葛藤が見どころ。
  4. 豪華な共演者たち
    上川隆也、陣内孝則、緒形直人、平岡祐太など、実力派俳優たちが多数出演。

顔(2024年版) あらすじ

顔出しをしない“覆面アーティスト”としてメジャーデビューを目前に控えた井野聖良(武井咲)。しかし彼女には、3年前に殺人を犯したという隠された過去があった。その殺人を犯した現場から立ち去る聖良を唯一目撃していたのが、弁護士の石岡弓子(後藤久美子)だった。聖良が歌手として成功を掴む一方で、弓子はじわじわと聖良を追い詰めていく…。

顔(2024年版)を観るには?

顔(2024年版) キャスト

主要人物
 井野聖良(いの せいら) – 武井咲
 石岡弓子(いしおか ゆみこ) – 後藤久美子
周辺人物
 進藤薫 – 上川隆也
 大西彰 – 陣内孝則
 岩城昌義 – 緒形直人
 高木信介 – 平岡祐太
 石岡紗由美 – 吉柳咲良
 伊藤左希 – 川瀬莉子
 森尾亘 – 前田拳太郎(劇団EXILE)
 和田友彦 – 駒木根葵汰
 朝永弘 – 若林時英
 三浦広志 – 川崎麻世
 柴田健二 – 長岩健人
 相沢進、相沢晴美 – 平泉成小柳友貴美
 店員 – 信川清順
 相川冬美 – しゅはまはるみ
 渡辺康子、矢野彰、漆原ミカ – 西尾まりゆうたろう花守香音
 検視官 – 大重わたる
 永井治、田所省吾 – 佐戸井けん太坪倉由幸
 笹本ひかり – 小池唯
 刑事 – 島崎義久
 若者たち – 佐藤峻輔牧野裕夢高野渚前田莉瑚
 アナウンサー – 林美沙希(テレビ朝日アナウンサー)

顔(2024年版) スタッフ

原作 – 松本清張『顔』(新潮社刊)(新潮文庫傑作短編集5『張込み』所収)
脚本 – 浅野妙子
音楽 – 沢田完
演出 – 藤田明二
警察監修 – 古谷謙一
アクションコーディネーター – 和田三四郎
企画協力 – 古賀誠一
エグゼクティブプロデューサー – 内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー – 残間理央(テレビ朝日)、中込卓也(テレビ朝日)、目黒正之(東映)、望月卓(東映)

顔の原作(松本清張)


井野良吉は味のある役者として人気が出、映画出演も決まり幸先のよいことであったが、その幸運は、破滅へと近づくことでもあった(「顔」)。出張先から帰らない夫の身を案ずる信子は、従弟の俊吉から思いもかけない“夫の裏切り”を聞かされる(「白い闇」)。平凡に穏やかに続く日常生活という仮面をはぎとると、欲にのまれた人間たちの罪と罰がみえてくる。人間の深層心理を捉えたスリリングな恐怖推理小説集。
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