『赤ちゃん教育』ってどんな映画?
スクリューボール・コメディの最高傑作として名高い、ハワード・ホークスの代表作。真面目な古生物学者デイヴィッドが、自由奔放な令嬢スーザンと、彼女が連れている豹(赤ちゃん / ベビー)に振り回され、大騒動に巻き込まれていく様をノンストップのテンポで描いている。
ケーリー・グラントの困り果てたリアクションと、キャサリン・ヘプバーンのマシンガントーク&天真爛漫な破壊力のコンビネーションが爆笑を誘う。失われた恐竜の骨(鎖骨!)を巡るドタバタや、本物の豹と間違えられる騒動など、脚本のダドリー・ニコルズらによる緻密な構成が光る。
公開当時は早すぎた傑作と言われたそうだが、現在では「最も面白い映画」の一本として不動の地位を築いている。
あらすじ
“Baby”(「赤ちゃん」)という名のヒョウを飼うわがままな令嬢と、彼女に振り回される真面目な古生物学者を描く。
キャスト
キャサリン・ヘップバーンの演技がやたらとおかしいコメディの傑作
BABYというのは赤ちゃんのことではなく、豹の名前。そう、ホークスだから?豹と犬が出てくるのだ。この2頭の格闘(というかじゃれあい)のシーンまである。
またグラントの映画だ、ここのところ続いている。「毒薬と老嬢」を見て、こんなものかと思っていた直後だったのだが、全然面白さが違うじゃん、と急に元気になってしまった。やはりキャプラとホークスではまるで格が違うのだ。もっとも、先日見た「ヒズ・ガール・フライデー」は、ほぼ場所の限定された舞台っぽい映画だった。
キャサリン・ヘップバーンというのは日本人受けしない女優だと思うのだが、コメディエンヌとしてはなかなか面白いと思った(この映画がコメディデビューとなる)。犬と豹を探して薮の中を歩くうち、草が顔に当たるのを避けてキャサリンが四つん這いになり、ついでグラントに続いて崖からすべりおちるシーンの鮮やかさはどうだろう。このシーンは川の深みに頭の先まで浸かってしまう場面に続いていて、観客を驚かせる。二人のシーンでの掛け合いについては、ホークスはかなり任せきりだったという。
屋根から降りてこない豹を降ろそうと、グラントとキャサリンが「I Can’t Give You Anything But Love, Baby」を歌い、それに犬や豹自身までがうなり声で参加するという楽しいシーンがあるが、この歌は千ドルも出して権利を買ったもの。犬のジョージが恐竜の骨をどこかに埋めてしまうというアイディアも、「ディングルフーファー教授と彼の犬」という漫画から千ドルで権利を購入しなければならなかった。
終盤の、間抜けな保安官が手当たり次第に関係者を逮捕しまくるために牢屋にどんどん人が増えていくギャグは、今見てもとてもおかしい。
『赤ちゃん教育』を観るには?
『赤ちゃん教育』作品情報
脚本 – ダドリー・ニコルズ、ヘイジャー・ワイルド
製作 – ハワード・ホークス
音楽 – ロイ・ウェッブ
撮影 – ラッセル・メティ
編集 – ジョージ・ハイヴリー
製作会社 – RKO
配給 – RKO
公開 – アメリカ:1938年2月18日、日本:1939年8月17日
上映時間 – 102分




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