『名探偵のままでいて』『名探偵じゃなくても』『名探偵にさよならを』の『名探偵のままでいて』シリーズを原作とする。また原作では煙草を所望するのが推理を始める合図だが、本作では香を焚くことが合図となっている。
『名探偵のままでいて』ってどんなドラマ?
「おじいちゃん、また解いちゃったね。やっぱり、私のおじいちゃんは名探偵だ」。記憶が薄れゆく中、謎を解くときだけは、あの頃のあなたに会える。
「現実と幻想が入り混じる世界」から誰も気づかなかった真実が論理的に導き出されていく。謎を前にした時にだけ鋭さを取り戻す“安楽椅子探偵”の祖父と、彼の目となり耳となって事件を持ち込むミステリ好きの孫娘が紡ぐ、切なくも心温まるハートフル・ミステリー。
「このミステリーがすごい!」大賞・文庫グランプリ受賞の小西マサテルの小説を原作に、あたたかく優しい、どこかノスタルジックなミステリードラマ。
あらすじ
小学校教諭の楓(吉川愛)は、ミステリの楽しさを教えてくれた大好きな祖父(奥田瑛二)と暮らしている。かつて小学校の校長を務めていた知的な祖父は71歳になり“レビー小体型認知症”を患っていた。実在しない「幻視」を見ては怯えたり愛おしそうに見つめたりする祖父の姿に、楓は一抹の寂しさを抱えていた。
そんなある日、身の回りで起きた不思議な出来事を楓が話すと、祖父の様子が一変。瞳に知性が戻り、事件の現場を見たかのように理路整然と、鮮やかに謎を解き明かしてみせたのだ。人に見えない世界が見える祖父だからこそ辿り着ける真実——。祖父が「名探偵」でいられる時間を少しでも長く守りたいと願う楓は、様々な不可解な事件や謎を持ち込むようになる。
キャスト
楓(小学校教諭) - 吉川愛
祖父(元校長) - 奥田瑛二
四季(小劇団の座長兼俳優) - 綱啓永
岩田(楓の同僚教諭) - 髙松アロハ(超特急)
美咲(楓の友人で小学校教諭) - 恒松祐里
我妻(神奈川県警刑事) - 吉沢悠
◼︎周辺人物
久喜 / 親バカさん(言語聴覚士) - 勝村政信
山村 / おかっぱさん(チーフヘルパー) - 峯村リエ
国枝(くにえだ) / ソフトクリーム屋さん(理学療法士) - 朝井大智
城之内(じょうのうち) / ジョー(神奈川県警刑事) - 大朏岳優
感想
レビー小体型認知症といえば晩年のロビン・ウィリアムスを苦しめたことで有名だが、実態を知る人は少ない。同じ認知症でもアルツハイマー型とは原因も症状もまったく異なり、脳が物理的に破壊される過程を(時刻によっては)明晰に実感しうるという。また幻視症状などで統合失調症と混同されることが多いため希少な印象だが、認知症全体の20%が当てはまるらしい。
原作者は実父の介護経験があるとのことだが、この病気を尊厳を保つための知性・想像力として位置づける、いわば美しい構造のフィクションである本作には、啓蒙的な価値があるように思う。安楽椅子探偵としての奥田瑛二に憧れ、顔全体でタイトル通りの祈りを表現する吉川愛のケナゲさもいい。
さて吉川愛はミステリファンという設定で、第1話はネットの古本屋で瀬戸川猛資の本を入手し、それを見た奥田瑛二がワセダミステリークラブの華やかな会合を幻視するというマクラで始まっていた。
当然のごとく、その後の本編も古典的ミステリふうなものだったのだが、こちらは正直なところあまり感心しなかった。
というわけで、設定はいいのだけれども肝心の中身がいまいちというのが初話の印象であった。
『名探偵のままでいて』作品情報
原作 – 小西マサテル『名探偵のままでいて』シリーズ(宝島社)
脚本 – 若杉栞南
演出 – 村尾嘉昭、片山修
主題歌 – 平井大「名残花」
音楽 – 青木沙也果
レビー小体型認知症監修 – 北村久美子
医療監修 – 山本昌督
介護指導 – 堀エリカ
警察監修 – 志保澤利一郎(チーム五社)
プロデューサー – 都築歩(テレビ朝日)、布施等(MMJ)、多次見隼斗(MMJ)
制作 – テレビ朝日、MMJ
『名探偵のままでいて』の原作
シリーズ累計20万部突破
第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作
「密室殺人」「人間消失」「幽霊騒動」…
孫娘の持ち込むさまざまな謎を「認知症の祖父」が鮮やかに解き明かす!
ミステリーの扉の先には、わくわくする謎と、個性的な登場人物たちの愛が詰まっていました。主人公の楓は私と同じ27歳。物知りで優しくて大好きだったおじいちゃんに会いたくなって胸がいっぱいになりました。──井桁弘恵さん(モデル・女優)


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