残穢 -住んではいけない部屋-ってどんな映画?
小野不由美の実録風ホラー小説を『白ゆき姫殺人事件』の中村義洋監督が映画化した、現代Jホラーの到達点とも言える傑作。たった一つの部屋の「畳を擦る音」から始まった違和感が、土地の記憶を遡ることで、数十年、数百年の時を超えた巨大な呪いの連鎖へと繋がっていくドキュメンタリータッチの恐怖が圧巻。
主演の竹内結子の知的な佇まい、橋本愛の瑞々しくも不安げな表情、そして怪談作家を演じた佐々木蔵之介の軽妙さと不気味さ、さらに当時はまだ若手だった成田凌や坂口健太郎、小野花梨といった面々が、呪いの系譜の断片として登場している。
「穢れ」が伝染していくように、観終えた後も自分の部屋の音が気になってしまう……そんな実話怪談の真髄である。
あらすじ
京都に暮らす小説家の〈私〉は、読者から「怖い話」を実体験として相談されることがある。2001年末、「岡谷マンション」204号室に住む久保という30代の女性から、リビングでライターの仕事をしていると寝室から「畳を掃くような音」がするという手紙が届く。さらに着物の帯のような平たい布が目に入ったという。同じ頃、転居を控えていた〈私〉は荷物の整理をするうち、屋嶋という女性から1999年7月に受け取った手紙を見つけ、既視感の正体はこれだったと気づく。屋嶋も自宅マンションである401号室の寝室から時折聞こえる「床を掃くような音」に悩まされていた。久保と屋嶋の住所は同じマンションなので、彼女らが遭遇しているのは同じものなのではないだろうか。〈私〉の脳裏には「和服姿の女性が縊死し、その折に解けて乱れた帯が床を擦っている」というイメージが浮かぶ。久保は、その帯がいわゆる金襴緞子の帯ではないかと言う。久保は不動産業者や図書館などで調べるが、「岡谷マンション」で過去に自殺者が出たという情報はなかった。そんな中、久保は204号室の前住者・梶川亮が精神を病み、新居のアパートで首を吊って自殺していたことを知る。「岡谷マンション」が建つ土地が「いわくつき」だったのではないか。久保は「岡谷マンション」が建っている土地やその周辺のいわくを調べるため、周辺の住人への聞き取りを始める――
キャスト
久保さん〈久保亜紗美〉(建築デザインを学ぶミステリー好きな女子大生) – 橋本愛
直人(「私」の夫で妻以上に懐疑的なミステリー小説家) – 滝藤賢一
平岡芳明(興味本位で調査に同行する怪談作家) – 佐々木蔵之介
三澤徹夫(福岡県出身で心霊マニアの会社員) – 坂口健太郎
田村さん(雑誌「閻」に務める「私」担当の編集者) – 山下容莉枝
梶川氏〈梶川亮〉(伊藤さんのアパートで自殺した青年) – 渋谷謙人
山本くん(梶川の死後に入居した男性) – 成田凌
河田氏(編集者) – 松林慎司
飯田章一(久保さんの隣の201号室に引っ越してきた男性) – 橋本一郎
飯田栄子(章一の妻) – 篠原ゆき子
飯田一弥(章一の息子) – 松浦理仁
辺見さん(岡谷マンション303号室住人) – 松岡依都美
辺見さんの夫〈辺見康一〉 – 須田邦裕
辺見さんの娘 – 大谷陽咲
伊藤さん(アパートの大家) – 稲川実代子
伊藤さんの夫 – 森山米次
益子さん〈益子美和〉(岡谷マンションの向かいの住人) – 川面千晶
益子茂(益子さんの義父) – 芦川誠
益子香奈恵(益子さんの義母) – 水木薫
益子さんの夫〈益子純二〉 – 中林大樹
益子さんの息子〈益子颯人〉 – 今井暖大
益子さんの娘 – 咲音
秋山さん(元町内会長) – 十貫寺梅軒
日下部清子(高野トシヱの元友人) – 小貫加恵
日下部清子の妹 – 滝本ゆに
高野トシヱ(1958年に自殺した女性) – 塚田美津代
高野トシヱの夫 – 長野克弘
中村美佐緒(1952年に嬰児殺しで逮捕された女性) – 周本絵梨香
吉兼友三郎(精神を患い1905年より座敷牢で私宅監置された男性) – 山田純之介
吉兼三喜(友三郎の継母) – 藤田瞳子
小井戸泰志(1992年にゴミ屋敷で病死した男性) – 菅野久夫
真辺幹男(奥山家の土地に家を建て、1989年に自殺した男性) – 金井良信
真辺さん〈真辺貴之〉(幹男の親戚) – 平野貴大
不動産屋(岡谷マンションの管理担当) – 杉山ひこひこ
家電量販店・売場主任(梶川氏の元同僚) – リー中川
アナウンサー – 大島奈穂美
根本家のお婆ちゃん(床下の猫に餌を投げ込んでいた痴呆気味の女性) – 長谷川とき子
郵便配達員 – 鈴木士
首を吊るイメージの女性 – 紅音
大学教授 – 大月秀幸
ミステリー研究会・後輩 – 小野花梨、寺川里奈、河内美澪
久保さんの同級生 – 清水拓海、船橋拓幹、浜口綾、西崎あや
屋嶋さん〈屋嶋朋美〉(岡谷マンション405号室の元住人) – 笠木泉
屋嶋美都(屋嶋さんの娘) – 川北れん(2歳時)、川北のん(6歳時)
屋嶋家・祖父 – 三田直弥
屋嶋家・祖母 – 加川恵子
奥山家当主(北九州の炭鉱経営者) – 吉澤健
奥山氏の妻 – 宮下今日子
田之倉氏(写真店店主) – 不破万作
國谷氏(吉兼家の菩提寺の住職) – 上田耕一
感想

橋本愛・竹内結子
残穢 -住んではいけない部屋-を観るには?
残穢 -住んではいけない部屋-作品情報
脚本 – 鈴木謙一
原作 – 小野不由美『残穢』(新潮社刊)
製作 – 松井智、高橋敏弘、阿南雅浩、宮本直人、武田邦裕
製作総指揮 – 藤岡修
音楽 – 安川午朗
主題歌 – 和楽器バンド「Strong Fate」
撮影 – 沖村志宏
編集 – 森下博昭
制作会社 – ザフール
製作会社 – 2016「残穢 -住んではいけない部屋-」製作委員会
配給 – 松竹
公開 – 日本の旗 2016年1月30日
上映時間 – 107分
残穢 -住んではいけない部屋-の原作(小野不由美)
―この物音は、何か可怪(おか)しい。何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。転居先で起きる怪異に潜む因縁とは――山本周五郎賞受賞、戦慄のドキュメンタリー・ホラー。
この家は、どこか可怪(おか)しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が……。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢(けが)れ」となり、感染は拡大するというのだが──山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!





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