1989年のドラマドラマ1980年代のドラマ

死の郵便配達

死の郵便配達 1989年のドラマ
死の郵便配達は1989年9月18日の21:00-21:54にテレビ東京で放送。

死の郵便配達ってどんなドラマ?

幻の作家と言われる藤井礼子の双葉推理賞受賞作を原作に、西岡琢也が脚本を手がけた一作。烏丸せつこが主演を務め、ビートきよし赤座美代子が脇を固めた、サスペンスファン好みのドラマ。80年代の烏丸せつこならではの魅力が見どころ。その後テレビ東京のドラマ制作を牽引する橋本かおりが、当時はプロデューサー補としてクレジットされている。

あらすじ

尾崎静子は一戸建て購入のため家計を切りつめ節約の毎日。ある日、同姓同名の間違えで書留が届いた。中身は通帳、残高760万円。静子はもう一人の尾崎静子(赤座美代子)について調べ始める。自分と正反対の裕福な夫人で最近越してきたらしい。静子は760万円を横取りする決行の条件をメモ帳に書いていく。決行の日、夫人を呼び出して殺害した静子は、待望のマイホームへ引っ越すことに。その頃、殺された静子の夫に、静子が郵便局に落としたメモ帳が届いていた…。

キャスト

感想

烏丸せつこ(死の郵便配達)

烏丸せつこ(死の郵便配達)

今ではこんな、時代性も社会性もなく、ただ暗いだけのドラマは撮れないだろう。
烏丸せつこビートきよしの子供のない夫婦が暮らしているのは、老朽化が進んで取り壊し寸前みたいな、新浦安の薄暗いボロ公団である。
時節は真夏で、部屋の中には軋む扇風機しかなく、烏丸は家事もせずに薄いワンピース姿のまま怠惰にゴロゴロしている。
建物の外にはいつも老夫婦が一升瓶の空き箱に座ってバナナなど食べていて、この夫のほうは半ばあたりで死んでしまい、団地で葬式が出される。
「ねえ、私たちもここで死ぬの?」と烏丸は夫に問いかける。
夫は勤めていた会社が倒産して、今は違う会社に通っており、駅前の自動販売機で黄桜のカップ酒を買って飲むのと、日曜日の草野球だけが楽しみの、優しそうだが凡庸な男。

そんな日常の中で、ずうとるびの新井君の郵便配達夫が、書留を誤配する。中身は郵便貯金の通帳で、烏丸はその金額に魅せられていくのだが、金額は760万円とかなりビミョーである。
夫婦は終盤で2500万円ほどの一戸建てを買うことになり、それはさらに京成線をくだったかなりの田舎なのだが、それでも、前半とは打って変わって明るい表情の烏丸のからだを夫は抱く。

犯行前夜、烏丸は団地の前の立木を大汗をかいてノコギリで切り、120cmほどの棍棒をつくって、その場で素振りをしてみせる。犯行日は雨で、現場までその棍棒を杖のようについて向かう烏丸が凄い。
――のだが、なぜか犯行はレンガを後頭部に叩きつけるというもので、これはどうしてそうなってしまったのか、謎である。
持ってこさせた印鑑が雨水貯留の穴に落ちてしまい、焦るところなど、手に汗握らせるシーンだった。

死の郵便配達 作品情報

監督 – 山口秀矢
助監督 – 杉本信昭
監督助手 – 山口恒治、藤山知己
記録 – 丸山永恵
番宣 – 川尻菜奈美(TX)
プロデューサ – 橋本佳子(ドキュメンタリージャパン)、佐々木彰(TX)
プロデューサー補 – 橋本かおり(TX)
スチール – 開坂誠一
原作 – 藤井礼子(大貫進)(1967年、双葉推理賞受賞作)
脚本 – 西岡琢也
選曲・効果 – 西山隆司
エンディングテーマ曲 – 川嶋みき「Alone」(作詞:川嶋 みき、作曲:西田 昌史、編曲:水谷 公生)(CBSソニー)

死の郵便配達の原作(藤井礼子)

宝石短篇賞、双葉推理賞を受賞し、男性名義の「大貫進」で活躍した、福岡在住の「幻の女性作家」藤井礼子の作品集。「枕頭の青春」「死の配達夫」などを収録。横井司による解題も掲載。
収録作品:初釜,二枚の納品書,枕頭の青春,暁の討伐隊,死の配達夫,破戒 他

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