『ミザリー』ってどんな映画?
私は、あなたの世界一番のファンよ——。
スティーヴン・キングの同名小説をロブ・ライナー監督が映画化した、心理ホラー/サスペンスの不朽の名作。
吹雪の雪山で事故に遭ったベストセラー作家と、彼を救い出した狂気の熱狂的ファンが繰り広げる、息詰まる密室の攻防戦!
あらすじ
人気ロマンス小説『ミザリー』シリーズで知られるベストセラー作家のポール・シェルダン(ジェームズ・カーン)は、新作の原稿を書き上げたが、猛吹雪のコロラドの雪山で自動車事故を起こしてしまう。瀕死の重傷を負った彼を救い出したのは、元看護師で『ミザリー」の大ファンだというアニー・ウィルクス(キャシー・ベイツ)だった。
人里離れた彼女の家で手厚い看護を受けるポールだったが、『ミザリー』最新作を読んだアニーは、ヒロインが命を落とす結末を知ると態度を一変。激昂したアニーはポールを監禁し、『ミザリーの復活』を書くよう強要する。両脚を折られ逃げ場を失ったポールは、生き残るために命がけでタイプライターに向かうが——。
キャスト
ポール・シェルダン - ジェームズ・カーン
アニー・ウィルクス - キャシー・ベイツ
バスター保安官 - リチャード・ファーンズワース
ヴァージニア(保安官の妻) - フランシス・スターンハーゲン
マーシャ・シンデル(ポールの女性編集者) - ローレン・バコール
感想
キングの原作では、キャシー・ベイツによる足止め(hobblingというらしい)は、斧で切り落としてバーナーで焼いて止血するという凄惨なもので、脚本でもそうなっていたが、名だたる俳優(ウォーレン・ベイティ、ダスティン・ホフマン、ハリソン・フォード、ロバート・デ・ニーロなど)に次々と断られて、「五体満足で復帰できる結末」が選ばれたという。
アニー役も同じ理由でベット・ミドラーなどに断られたのだが、有名な舞台女優のキャシー・ベイツがこれを引き受けたのは、映画界での無名を挽回するためだった(ロブ・ライナーの側も無名の女優を求めていたのである)。天使のような表情から瞬間的に悪魔に変貌するアニーの演技は、まさにキャシーの天才ぶりを示すものだが、キャシーは撮影でカットがかかるたびに(アニーの行った暴力に対する)罪悪感で号泣するので、ジェームズ・カーンが「これはただの映画だよ」と宥めたという。
本作の撮影監督バリー・ゾネンフェルドは、アングルとピントの合わせ方だけで、これだけ人を怖がらせることができることを証明した。二人の顔のアップによる表情の捉え方、ペンギンやヘアピンなどの小物の超クローズアップショットのインサート、カーンの動きに合わせて床を這うキャメラ、広角による絶望的に長い廊下、そして帰ってきたアニーと鍵をかけようと焦るカーンを同時に捉えたディープフォーカスなど、今では定番化している技術ばかりだが、観客の視線を自在に誘導する正確さは、まさに職人芸と言える。
『ミザリー』を観るには?
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『ミザリー』作品情報
監督 – ロブ・ライナー
脚本 – ウィリアム・ゴールドマン
原作 – スティーヴン・キング
製作 – ロブ・ライナー、アンドリュー・シェインマン
音楽 – マーク・シャイマン
撮影 – バリー・ソネンフェルド
編集 – ロバート・レイトン
製作会社 – キャッスル・ロック・エンターテインメント、ネルソン・エンターテイメント
配給 – アメリカ: コロンビア ピクチャーズ、日本: 日本ヘラルド映画
公開 – アメリカ: 1990年11月30日、日本: 1991年2月16日
上映時間 – 108分
『ミザリー』の原作
監禁と暴力と愛のクラシック
両足を骨折した作家ポールは「大ファン」を自称する女に監禁された。狂気に侵された女のもとから脱出することはできるのか——?



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