『笑の大学』ってどんな映画?
三谷幸喜主宰の劇団「東京サンシャインボーイズ」の舞台を三谷自身の脚本と星護監督の演出で映画化したシチュエーション・コメディ。戦時下の取調室という閉ざされた空間で、笑いを排除しようとする検閲官と、笑いに命をかける劇作家が繰り広げる、奇妙で熱い7日間を描く。
「一度も笑ったことがない」と豪語する検閲官・向坂(役所広司)と、新作の上演許可を求めて奮闘する劇作家・椿(稲垣吾郎)の二人の丁々発止のやり取りがメイン。役所の威厳あふれる変化と、稲垣の浮世離れした芸術家魂がぶつかり合い、いつしか「最高の台本」が作り上げられていく。
笑いを消そうとして出される向坂の無茶苦茶な注文が、椿の機転によってさらなる笑いを生む逆転の構造。対立していたはずの二人が、一つの机を挟んで「面白いもの」を作ろうと夢中になる姿は創作というものの本質を突いている。
「この非常時に喜劇など不謹慎だ」という時代の重圧に、笑いの力で抗おうとする物語は、三谷幸喜の喜劇人としての矜持が込められたもの。舞台版にはなかった、劇中劇のイメージシーンに登場する木村多江や眞島秀和、木梨憲武といったゲストの使い方も贅沢。
笑い転げた後にやってくる、戦争という現実。あの美しい台本が、その後どうなったのか……。ラストシーンには余韻がある。
あらすじ
1940年(昭和15年)10月。日本は戦争(日中戦争)への道を歩み始めていた。国民の娯楽である演劇は規制され、警察で台本の検閲を受けなければ上演できない時代に、生まれて一度も心の底から笑ったことがない検閲官・向坂睦男と、劇団「笑の大学」座付作家・椿一が警視庁の取調室で顔を合わせる。「笑い」に理解のない向坂は「このご時世に、低俗な軽演劇など不謹慎であり上演する必要はない」と考え、「笑の大学」での演目上演中止に持ち込むべく、椿に無理難題を課すが、椿は何としても上演許可を貰うため、向坂の要求を飲みながらも更に「笑い」を増やす抜け道を必死に考え、一晩かけて書き直していく。
キャスト
椿一 – 稲垣吾郎
廊下の制服警官 – 高橋昌也
青空寛太 – 小松政夫
モギリのおばさん – 石井トミコ
ロミエット – 小橋めぐみ
ジュリオ – 河野安郎
石川三十五右衛門 – 長江英和
チャーチル – ダン・ケニー
ヒトラー – チュフォレッティ
戯作者 – 吉田朝、陰山泰、蒲生純一、つじしんめい、伊勢志摩、小林令門
浅草の警官 – 桜井聖
劇場の呼び込み – 藏内秀樹、矢柴俊博、加瀬慎一
貫一 – 眞島秀和
お宮 – 木村多江
警官・大河原 – 八嶋智人
カフェの女給 – 加藤あい
劇団の支配人 – 木梨憲武
笑おうと思って、ツタヤで借りたのに…。
うーん、これ、みんな面白いって言ってるな。しかも舞台版(西村雅彦・近藤芳正)がさらに面白いらしい。そうだろうな。またラジオドラマ版もあるようだ。
しかし、筆者はまったく楽しめなかったのである。
役所広司の熱演は認めるが(稲垣某は×)、やはり映画としてはひとつも面白くない。
同じ密室劇でも、「十二人の優しい日本人」は、まだ映画としてみるべき点があったように思うのは、空間がまだ構造をなしていたし(長方形の部屋と廊下、暗い続き部屋、屋外)──この映画では真四角な部屋だけが文字通りの舞台なのである──やはり、群像劇だったからだ。
今回の場合、よほどの自信がなければ、これで映画になるとは思えないはずである。そういうコトは考えなかったのだろうか。
演出・台本もさほど面白いとは思えず、笑えなかった。自分の感覚がおかしいのかしらん。

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