中日のコーチに就任し、アメリカで暴れるオズマを日本へ呼び寄せた一徹は、当の飛雄馬が球拾いに馴染んで腑抜けているのをよそに、実の息子を打倒する狂気の死闘を開始する。

そこにユニフォームで現れた一徹
「ヒューマ・ホシの父親だと? なぜその父親が俺をコーチする!」
とオズマは喚き、
「いいか、アームストロング・オズマは、やつの大リーグボールに復讐するために来日したのだ!」
「その言葉よし!」
一徹は意に介せず、
「だが、わしが誰の親であろうと関係ない!」
そのでかい図体に休養は不要だろう、とただちに球場へ直行を命じるのだった。
まずはバッティングマシーンでテスト。
一徹はマシーンを止めさせ、
「馬鹿力だけはあるということだな」
それを聞いたオズマは烈火のごとく怒り(オズマと一徹の会話はテレパシーで行われている)
「許せん! 今の言葉を取り消せ!」
「わからんのか、貴様のフォームでは、大リーグボールにかすりもせんわ!」
イヤ、大リーグボールはバットに当たるんですww

「今のお前にはわかるまいな」
「わかったぞ、お前は自分の子が敗れるのを恐れているから、俺のフォームを崩そうとコーチになったんだ!」
ハッハッハッ、と一徹は一笑に付し、
「バカにつける薬はないとはこのことよ! 今のわしらには甘っちょろい感情はない、あるのは男と男の勝負だ!」

一徹の眼光がオズマに照り返してる…ww

ピカーッ
眼光に射すくめられたオズマの耳に、
「星は二軍落ちしているのにねえ・・・」という記者たちの言葉が入った。
「星がどうしたと? 続けろ、続けるんだ!」
記者を問いつめたオズマは新幹線で上京し、夕暮れの多摩川グラウンドへ――

のろのろと後片付けをしていた飛雄馬、「なぜこんなところへ・・・?」
オズマは飛雄馬の背にバットを構え、

「大リーグボール!」と要求

今度はオズマの眼光攻撃
俯いている飛雄馬に業を煮やし、オズマはノック打球を飛ばす。

さらに駆け寄って飛雄馬の胸ぐらをつかみ、
「大リーグボール、あの魔球はどうしたんだ!」
「大リーグボール・・・もう、忘れてしまった・・・俺には思い出すことはできない・・・」
オズマはメンヘラ化した飛雄馬を投げ飛ばすと頭を抱え、「俺は騙されたぁーっ!」と叫んで去っていく。
帰阪してアメリカに帰ると言い出したオズマ。

契約書を破り、「おさらばだ」
しかしその前に一徹が立ちふさがる。
「強いて止めやせん。だが、帰る前にわしと勝負をしろ」
グラウンドで、一徹は中日のピッチャーを3人(星野、山中、坂東)起用し、何ごとか命じる。
(オズマを言い負かすためだけに、錚々たるピッチャー3人をフリーバッティング要員として贅沢に使う一徹)
1球ずつ投げるから、好きなところへ打てというのである。
しかし守るのは野手一人だけ・・・
「1球でも抜くことができたら即刻アメリカへ帰れ!」
星野の球はライト浅め
山中の球はセンター最奥
坂東の球はセンター中ほど
一徹はオズマがバッターボックスに入ってもいないのに野手に命じ、みごとに打球を捕ってみせる。
くやしがるオズマ、「陰謀だ!」と叫ぶ。
ここぞとばかりに一徹は一喝。
「ばかもの、まだ目が醒めぬか!」
オズマのフォームはつねにスタンスが広く、手首がつっぱり、固定しているため、一徹は打球を飛ばす位置を正確に計算できたのである。

わしはお前に考えることを要求する!
そして・・・
次の日から、オズマはピッチングマシーンの球を打てなくなった。
しかも一徹の竹刀シゴキに怯えながら

「殴ルナ・・・」
「アメリカではどうか知らんが、わしの練習は体で覚えさせる主義! ミスを痛みで償え!」
ほほう、昔を思い出すな、と水原監督は満足げ(シベリア抑留時代?)。

オズマよ、わしのシゴキはこれからだ!
科学の申し子たる野球ロボットのオズマが、日本の伝統的シゴキ道具「竹刀」にさらされ、「殴ルナ・・・」とカタコトで怯えている絵面、涙なしには見られない・・・
花形や左門がオープン戦でしのぎを削る中、飛雄馬は相変わらず多摩川で腑抜けた球拾い生活。花形からの熱い手紙も開封せずに送り返し、グラウンドで「両手をついて謝れ」と言われれば躊躇なく土下座する始末。しかしその夜、夜霧の中に現れた美奈の幻影に諭され、翌朝の「太陽と月が同時に輝く空」を見た飛雄馬はついに覚悟を決め、「美奈さんは月、俺は太陽だ!」と叫ぶや、不死鳥のごとくマウンドへの復活へ向けて走り出すのだった。(第109回|飛雄馬立つ!!)



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