二軍キャンプで狂ったように投げ始める飛雄馬は中尾二軍監督に「千本投球」を直訴。伴は手を「肉のミット」しながら千球を捕りきる。
港区のマンションから始発で二軍宿舎にやってきた飛雄馬。
「あと一球…!」などと寝言を言っている伴をまじまじと見て、飛雄馬は“ミットの中のミット”に気づいてしまう。

そしてその日も千本投球が始めたが、中尾監督がやってきて、翌日の阪神戦への一軍入りを伴に命じた。
伴は渋るが、星の相手は俺がなんとかすると中尾は安請け合いする。
飛雄馬は伴の手が心配だ

あいつ・・・
そして阪神戦。
伴が出てきたので、花形は「もしや星が!?」と期待するが、投手は高橋一三であった。
バッターボックスに立った花形は、伴に「星君はどうしたんだ?」と聞く。
「ああ、お家の事情じゃい」
「お家の? するとやはり・・・」
自分が殴った後、飛雄馬が立ち直ったことを、花形はまだ知らないのである。
ガックシした花形、フライを打ち上げてしまうが、伴は伴で手が腫れ上がっているから手の感覚がなく、これを落球。
慌てた伴は急いでベンチに走り、ミットからパンヤを抜いてしまう。

「そんなことをしていいのか?」
と周囲は心配するが、
「えへへ、このほうが取りやすいんですよ」
そして試合再開。花形はまだ打席に立っている(←キャッチャーファウルフライの落球だったので)
続いての高橋の球を捕球したときの音が違うので、球速の判断が狂った花形、みごと三振を打ち取られてしまう。
「やったぞ星!」
と思わず叫んでしまう伴であった。
こうして試合は巨人の勝利に終わり、伴はいそいそとベンチ裏に引っ込んで、飛雄馬に電話をしようとする。
そこへ現れた花形、伴のミットをつかむと
「これは・・・!」
花形が三振した理由を聞いて、伴は独り言。
「文字通り怪我の功名だったというわけか」
「文字通り? 何のことだ」

ホレ!

誰だ・・・君の手をそんなにしたやつは!
伴は飛雄馬の復活を告げ、花形は「殴ったのは無駄じゃなかったんだな」と素直に喜ぶのだった。
一方、飛雄馬は、伴の代わりのキャッチャーから「あんまり力んで投げるなよ」と言われて

ムカッ(`_´#)
千本にはるか届かぬ投球数で練習時間が終わってしまい、
「さあ終わり終わり・・・」
と帰ろうとする捕手に懇願する。

お願いします、あと50球・・・
立ちつくす飛雄馬の背後で、伴がかけた電話が鳴り響いているのであった。
タクシーで急行すると、飛雄馬は「たまにはいいもんだぜ、初心に返ってな」と壁キャッチボールをしている。
伴が捕球位置に座っても飛雄馬は俯いている。
「投げるわけにはいかん、お前には明日も試合があるんだ」
「落球か、もうやっちまったよ、ハッハッ!」
「じゃあ10球だけ・・・」
と飛雄馬は控えめに言って投げると、パンヤ抜きミットのままで、音が低い。
「なんだ、今の音は! これじゃイースタンリーグも危ういぞ!」
ん?と思った飛雄馬は思いきり投げてみるが、音は同じである。

うぐぐ

や、やっぱり…!
「こんな球しか投げられないのに、俺は人の心配をしていたのか・・・」
伴のパンヤ抜きに騙されてがっくりする飛雄馬だったが、中尾監督はさすがにミットのからくりに気づき、土手の上から見守っていた。
そして地獄の捕球が始まり、ボロボロになった伴に「手を出せ」と声をかける。

馬肉を常備かいww
(昭和には「冷たい馬肉で湿布する」という民間療法が存在していたとはいえ、グラウンドに生肉を持ってきている中尾監督はシュール極まりない)
翌日も阪神戦で、また飛雄馬は一人である。
ゆうべはいい音を出せずじまいだったし・・・
とベンチでおとなしくしていた飛雄馬に、中尾監督が投げてみろと命令する。
いやだなあ、と渋々投げてみると・・・

どわーっ
ナメック星に向かう孫悟空が10倍の重力の中で特訓したり、「リングにかけろ」初期で竜児がパワーリストを付けたりするのと同じ、「主人公が知らないうちにパワーが倍増している」というマンガ表現である。
ともあれ、飛雄馬は、中尾監督から伴のミットの秘密を聞かされる。

こ、これは…!
「それじゃ、伴の手は、今頃・・・」
とベンチのテレビにあわてて駆け寄る一同。
映しだされた中継映像は、ちょうど伴の打席である。

これじゃ敵捕手にバレバレなのでは?
バットが思うように振れない伴だったが、ファールで粘る。
「気の毒だが、あの手じゃ無理だ・・・」
と秘密を知っている一塁の花形。しかし・・・

根性の片手打ち
打球は花形の頭上を超えるライトオーバー、これで試合は巨人の勝ちとなった。
勝利打者インタビューで囲まれた伴、テレビの向こうの飛雄馬に向かって話しかける。
「土井さんの調子が戻ったから、明日からはまたお前と一緒に練習できるぞ!」

2軍の仲間がなんだかいい顔に

お前ってやつは…

俺はやるぜ、お前の大三塁打に負けないようにな!
(今回、やたらと劇画調の絵なのだ)
球威と精神力を取り戻し、二軍で圧倒的なピッチングを見せる飛雄馬。しかし最後にしてもっとも高い壁――「大リーグボール(1号)を投げる恐怖」が立ちはだかっていた。橘ルミとのスキャンダルや失明の危機、そして過剰なプレッシャーによるコントロール難のトラウマがイップスとなって飛雄馬を苛む。対アトムズ二軍戦で伴から大リーグボールのサインが出されるも、ヤジに怯んで投げた一球は「たまたまバットに当たっただけのただの暴投」。完全復活への道はなおも険しかった。(第112回|迷いの二軍戦)




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