ドラマ2000年代のドラマ2009年のドラマ

湯けむりスナイパー

3.5
伊藤裕子(湯けむりスナイパー) ドラマ
伊藤裕子(湯けむりスナイパー)
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感想

よくよく調べてみると、これは昨年(2009年)放送していたものの再放送なのだった。エンケンは「不毛地帯」が始める直前にこんなのをやっていたのか……
なかなかいい味で、やはり去年唸らされた「深夜食堂」と同様、“間”を見せるドラマなのだが、いささか間をもたせすぎていて、退屈になっているきらいもある。本編の前後(前だけでも)は、もっとコンパクトにしておいたほうが良いのでは。

27時台のドラマだからか、フツーに乳首が映り、昔のテレビみたいでどきどきする(露天風呂でのファックシーンなどもあった)。先週ストリッパー役で出た小室りりかは、ほんとのストリッパーらしい。
エンケンはもちろん、女将さんを演じる伊藤裕子もなかなか良いのだが、このヒトはJJモデル出身で大量のドラマに出演し、監督までしているのに、あまり知らないヒトである(私にとってだけ???)、というフシギな存在である。

第5話では、158cm・83kg・111/96/114の池谷のぶえが、163cm、88/60/87の小室りりかに変身していた。まさか、と思いつつ、どことなくリアリティを感じてしまうのが女のコワサで、それがテレビドラマの肝のような気がする。

その他、椿屋を辞める無表情で無礼な従業員は伊藤正之という状況劇場出身の人がいたり、源さんに夜這ってくる安藤玉恵のオパQのような唇に見おぼえがあると思ったら、「深夜食堂」でストリッパー役をやっていたのを思い出したり。安藤は大胆な濡れ場を演じた「松ヶ根乱射事件」が有名だが、実はあまり好きな映画ではなく、記憶にない。このドラマの濡れ場のほうが凄かったと思う。

回により30分に2話入っていたりする、不思議な構成になっている。
たとえば第4話は、前半がスナックのツケ回収の用心棒をやらされることになる話。来週でいいだろう、と払いをしぶる客に「だめだ。今払うんだ。」と低い声で凄むと、相手は顔色を変えて即座に払ってしまう。源さんすごいオーラねー!と喜ぶママに、俺は過去のことを思い出していただけです…とひとりごちる遠藤憲一。
後半は、一日の終わりに一本と決めているビールに口をつけ、ひそかな幸せを味わっていると、3時半だというのに玄関の戸が開く音がして、窓から覗くと、背を丸め鼻歌を歌いながら川に降りていく番頭(でんでん)の姿を見つける。あとをつけてみると、番頭はわざわざ河原にカセットコンロを持ち込んで、インスタントラーメンをつくっていた。厨房で作っていると中居たちにばかにされるから……というのだが、勧められて鍋から直接、麺をすする遠藤憲一が一言、「うまい……」。題して「男の夜食」。再びシヤワセを感じる源さん、という案配である。

最終回は、所属していた組織にイバショを突き止められ、後任の殺し屋が来るのを返り討ちにするハードボイルドな話。
“ゴルファー”と呼ばれる殺し屋は、おでこが広いのか、サンバイザーがガバガバなのか、ひさしの上にもおでこがあるのだが、その男との死闘のために、遠藤はひそかに椿屋に別れを告げ、池谷のぶえだけに本当のことを話す。
死闘そのものは、かなり動きにムリがあるのだが、ゴルファーはヒラヒラ踊るようにライフルを乱射したりする。このへんはかなり演出に迷ったことだろう。
殺し屋に戻りたくない遠藤はなかなか引き金を引けないが、最後にはゴルファーを撃ち殺し、肩を落として電車に乗ろうとしたところを
池谷のぶえに事情を聞いた伊藤裕子とでんでんが止め、男泣きをした源は椿屋に戻るところでドラマは終わる。

大根仁は本作に思い入れがあり、映画版『モテキ』の監督を引き受ける条件の1つとして、湯けむりスナイパースペシャルを作らせて欲しいと言ったそうだ。

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横断考察「殺し屋たちの「普通/日常」

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湯けむりスナイパーを観るには?

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湯けむりスナイパーのスタッフ

原作:ひじかた憂峰、松森正
演出・脚本:大根仁
音楽:CKB-Annex(高橋利光、小野瀬雅生、河合わかば、高宮永徹)
プロデュース:岡部紳二、五箇公貴、納戸正明、赤羽智比呂
製作協力:オフィスクレッシェンド

湯けむりスナイパーの原作


『漫画サンデー』1998年~2004年連載。「PART2 花鳥風月編」が2005年から、「PARTIII」が2007年から連載、2013年に『漫画サンデー』廃刊により連載終了
殺し屋だった過去を隠し、秘境の温泉旅館・椿屋で働く、本名、年齢不詳の男、通称「源さん」。銃を捨て、穏やかにひっそりと生きる生活に安らぎを見出し始めた源さんだが、まだ完全に過去を断ち切れたわけではなかった。秘境の温泉宿には、色々な客がやって来る。色々なことがある。人生に疲れ、自殺しに来る客。日常から解き放たれ、ハメを外した団体客。TV番組の取材。お忍び旅行の有名人。椿屋へやって来た人間の数だけ、様々な人生模様が繰り広げられて行く。

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