『バッド・ディシジョン 終わりなき悪夢のはじまり』ってどんな映画?
些細な犯罪から始まった最悪の誤算、そしてスマートな仮面の裏に隠された常軌を逸した狂気――。高級レストランのスタッフが客の留守宅で目撃した秘密、そこから始まる息づまる頭脳戦を描き出す。数々の大作を世に送り出してきたディーン・デヴリン監督が緻密なサスペンスを演出。ハイテク機器を駆使した現代的な追走劇が高く評価された本格サイコ・スリラー。
通報すれば自身の泥棒行為が発覚するというジレンマを抱えながらも、ショーン(ロバート・シーハン)は豪邸に監禁されていた女(ケリー・コンドン)を救うために動き出すが、冷酷なサイコパスである家主(デヴィッド・テナント)はすでに彼の動向を完全に把握しており、潤沢な資金とハッキング技術でショーンの私生活を破壊し始める。ショーンの恋人や家族などもターゲットになり、罠を仕掛けていく。
ショーンは、自らの罪を公表してでも監禁された女性を救い出すために、命がけの反撃を決意。テクノロジーを武器に追い詰めてくるケイルに対し、ショーンとデレクは僅かな知恵と機転を頼りに、狂気の豪邸へと再び立ち向かっていく。
デヴィッド・テナント演じる紳士の皮を被った怪物の恐ろしさ、小悪党からヒーローへと覚醒していくロバート・シーハンの演技が緊張を呼ぶソリッド・スリラー。
あらすじ
ング(車預かり)として働きながら、客が食事を楽しんでいる隙にその愛車を駆って留守宅へ忍び込み、小金品を盗み出していた青年ショーン・ファルコ(ロバート・シーハン)。ある夜、見るからに傲慢で裕福な男が店にやってくる。ショーンはいつものように相棒と連携して男の豪邸に侵入。しかし、最新鋭のセキュリティをかいくぐって彼が目にしたのは、奥の部屋で猿ぐつわを噛まされ、鎖で頑丈に監禁されていた女性の姿だった。
キャスト
ショーン・ファルコ: ロバート・シーハン
デレク・サンドヴァル: カーリト・オリヴェロ
ケイティ: ケリー・コンドン
ライリー・シーブルック: ジャクリーン・バイヤーズ
ヘレン・レイトン: リサ・ブレナー
見どころ
- デヴィッド・テナントの怪演
凶悪なサイコパスであるケイル・エレンドライヒを演じるデヴィッド・テナントの怪演。この人はイギリスの国民的俳優だが、本作では、表向きは紳士的でありながら、裏では残忍な顔を持つ異常者を不気味かつ魅力的に演じる。その冷酷な笑みや狂気に満ちた眼差しが強烈な印象を残した。 - ロバート・シーハンの絶体絶命のサバイバル
主人公のショーンを演じるロバート・シーハンは、自らも犯罪者でありながら、より巨大な悪に巻き込まれてしまう青年の戸惑いや恐怖、そして必死のサバイバルをリアルに表現。命がけの逃避行と、正義感との間で揺れ動く葛藤が見どころ。 - 息詰まるような心理戦と追跡劇
ショーンとケイルの間で繰り広げられる、高度な心理戦と息詰まるような追跡劇が中心。ケイルがショーンを精神的にも肉体的にも追い詰めていく過程は緊張感に満ちている。 - 善意と悪意の境界線
「善きサマリア人(バッド・サマリタン)」というタイトルが示唆するように、善意が裏目に出たり、悪意が善意を引き起こしたりと、人間の行動の動機や、善悪の境界線について考えさせられる。 - スリリングな展開とダークな雰囲気
監督のディーン・デヴリンは、この手のサスペンスを得意とする監督であり、予測不能な展開と、全体的にダークで不穏な雰囲気が映画を覆っている。
感想
舞台はオレゴン州ポートランド。主人公はレストランの駐車係だが、客が食事をしている間に空き巣に入る常習犯である。ところがその晩車を預けたのはサイコパスの金持ちで、家に忍び込むと女性(ケリー・コンドン)が監禁されていた。警察に通報したがコソ泥の言うことなど信用してもらえるわけもなく……というサイコスリラー。
見るからにイカレていて異様にめざといサイコパスを、ドクターフーで知られるデビッド・テナントが演じる。監禁を知られたことを悟った彼は主人公を粘着的に追いつめ、駐車係をクビにさせるわ、親もクビにさせるわ、恋人のヌードをネットにさらして半殺しにするわ、親友の一家を皆殺しにするわで、いささかやり過ぎ。
満身創痍の主人公は、監禁されていた女性の手を借りてなんとかリベンジを試みるのだが、最後まで情けないままで、サイコパスを背後から殴り倒したケリー・コンドンいわく「人を助けるならこれぐらいやりなさいよ!」。これには笑った。
タイトル(原題は「悪いサマリア人」)が意味する教訓は「判断を誤るな」である。
最初に監禁を見つけたとき、ビビって大人しく車を返したのが失敗と言いたいようだ(武器になりそうなボルトカッターも助手席にあったのだ)。
ボルトカッターは終盤あらためて手にされるが、やはり役に立たずに終わっている。
悪夢の逃避行を観るには?
悪夢の逃避行のスタッフ
脚本 – ブランドン・ボイス
製作 – ディーン・デヴリン、マーク・ロスキン、レイチェル・オルシャン
製作総指揮 – ブランドン・ラムディン、カーステン・H・W・ローレンツ




