いやー、笑いがとまらない最終回だった。まったく、大胆きわまりない冒険であった。前回から最終回にかけて、急に戦隊物の演出になってしまった。
警視庁長官官房長を演じる石丸謙二郎が、テーブルを叩いてスプーンをくるりとひっくり返す技を意味もなく披露するのだが、これは石丸が「仮面ライダー電王」で見せていた隠し芸だ(ちなみに石丸氏はスプーンに興味が尽きないらしいwww←石丸氏のブログを参照)。
話は前回幕切れの、小泉孝太郎の家に上がりこんだ村上弘明との対面から始まる。
村上の前には寿司桶がwww
小泉の細君はなにやら村上にタブラかされているようなのだが、これがかなり怪しい。村上の愛人なのではないかと思ってしまう過剰な演出である。
横浜の海岸通り(ここは本当の神奈川県警があるところだ)を冨樫が歩いていると、泥酔した仲間を介抱していたサラリーマンの二人連れが急に暴徒に変身して後ろから冨樫に斬りつける。どこからともなく現れたキノコ(鈴木浩介)が加勢して無事に難を逃れる。
さらに、重傷を負った滝沢沙織を担架で移送する医師と看護夫たち。すれ違う医師や掃除夫に化けた男たちが突如短刀を出して担架を襲い、担架に被せた布をとり払うと、横たわっていた内山理名がトンファーを構えている。そして看護夫に化けた平山浩行が白衣をかなぐり捨て、ジャキーンと警棒を伸ばす。慌てた暴漢の逃げ道を、物陰からスッと現れた小泉孝太郎と高橋克典が塞ぐ。
このシーンは、BGMといい、切れ味といい、完全に戦隊物ないし仮面ライダーの演出技術である。
そしてラストシーン、伊勢佐木町の青江三奈のでかい看板の前で刺される高橋克典。かっこよすぐるwww
「俺たちゃ いつも一緒さ」という半音調の展開部がおかしな、村上弘明の「おいらはチャンピオン♪」という謎の歌は、謎のまま終わってしまったが、元々それを歌っていたらしいのは村上の父親であった。
貧窮のうちに父親を亡くした船上生活者としてのルサンチマンが、神奈川県警警務部長である村上の「横浜を掃除する」というフシギな意思の根底にあるらしく、数々の食べ物へのこだわりも、飢えに苦しんだ少年時代と関係があるらしいのだが、しかし神奈川県警の人間のわりに、あまりに横浜に集中しすぎじゃないか、と横浜市以外の神奈川居住者は思うであろう。
何の説明もない船上生活者(1961年というテロップだけが出る)というのが、そもそも横浜を知らない人には謎である(横浜に住んでいる人ですら、よく知らないのではないか)。
さながら横浜市警という感じだが、そういう組織はない(横浜市警察部というものはある)。
終戦直後には横浜市警察本部という自治警察が1954年に神奈川県警になるのだが、神奈川県警が横浜を中心として組織されていったことは確かであり、ドラマのバックボーンはそういったことを踏まえているのかもしれない。
ともあれ、週末のゴールデンでこれだけ荒唐無稽なものを放送してしまった心臓は、たいしたもので、このドラマを見過ごさずにいられたのは幸運だったと思う。
「悪党〜重犯罪捜査班」を観るには?
「悪党〜重犯罪捜査班」作品情報
キャスト
■横浜港町警察署刑事課第四係(神奈川県警で検挙率トップを誇り、表彰される刑事も多い一方、私生活や違法捜査で懲戒処分を受ける者も多い部署)
富樫正義(主任、巡査部長) – 高橋克典
里中啓一郎(係長、警部補) – 小泉孝太郎
飯沼玲子(巡査部長) – 内山理名
柴田安春(巡査部長) – 鈴木浩介
山下学(巡査部長) – 平山浩行
津上譲司(巡査長) – 八神蓮
■横浜港町警察署
猪原勇作(刑事課第一係係長、警部補) – デビット伊東
石黒孝雄(刑事課課長、警部) – 梅沢富美男
平松亜美(交通課、巡査) – 松原夏海(当時AKB48)
三枝由美(同) – 桃永
■神奈川県警察本部
前島隆造(警務部長、警視長) – 村上弘明
■富樫家
富樫のぞみ(娘) – 宮武美桜
藤井佐知代(紀子の母親) – 大森暁美
富樫紀子(正義の妻) – 森脇英理子
■その他
里中理恵(里中の妻) – 原田佳奈
森川明日香(フリージャーナリスト) – 滝沢沙織
西村和也(玲子のヒモ) – 敦士
氷室哲夫(村雨組の幹部) – 森永健司
スタッフ
音楽 – 朝倉紀行
演出 – 小松隆志(MMJ)、塚本連平
オープニングテーマ – 4Minute「WHY」
主題歌 – S.R.S「Real Lie」[16][17](トイズファクトリー)
選曲 – 石井和之
アクションコーディネイター – 竹田道弘
スタント&アクション – ジャパンアクションエンタープライズ
カースタント – 野呂慎治
車輌 – LADY-X
技術協力 – テイクシステムズ、ブル
照明協力 – サンライズアート
美術協力 – テレビ朝日クリエイト
編集協力 – ワインド・アップ
ゼネラルプロデューサー – 黒田徹也(テレビ朝日)
プロデューサー – 中込卓也(テレビ朝日)、川西琢(テレビ朝日)、飯田新(ABC)、伊藤達哉(MMJ)
制作 – ABC・テレビ朝日・MMJ




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