第5話
大橋先生うつ病の巻、の後編。
てゆか、これはうつ病じゃないよね。話の外格はうつ病ではなく学級崩壊だったのだから、最後が「やる気を取り戻した大橋先生」では、理屈にあわない(問題が解決していない)のだが、今回はファイト一発の熱血エピソードで強引に終わらせてしまった。演出も脚本もうまいのだろう。
岸部一徳が毎回買ってくる地酒が旨そうである。今週は「負け犬」。前回は隅田川をおでんを食べていて、そうかと思うと、今週は「外交官・黒田耕作」でもおでんを食べていた。季節は冬だが、あと少しの辛抱である。
第6話
イマドキ、母子家庭は珍しくない。そのせいもあり、運動会のお弁当の時間に気を遣う学校も多いようだ(お弁当のない児童が校庭の真ん中に取り残される)。お弁当を中止すると落胆する家もあり、実際アレは、半分そのために行くようなものだから、お弁当ナシなら見に行く家も少なくなってしまうのだろう。ま、過熱するカメラの砲列を見ると、そのくらいでちょうど良さそうでもあるのだが、PTAが保守的な地域ではそれを是としないだろう。
江口洋介が提唱する「父親参観日」という構想は、おそろしく反動的なもののように見える。
父親のいない子はどうなるのだという他の教師やかすみの当然の意見は、母親偏重のPTAを変えようとしている江口を怯ませることができない。
江口の構想は地域の男性全員を父親化することにあるが、ま、要は父性の復権である。
このへんは何やら読売テレビ的な感じで、西島秀俊には、ぜひそこを批判してほしかった。
西島は競争支持者として登場したはずだが、保守反動である江口に対して、明確な対立軸を描けず、挫折して自信を喪った理想主義者というだけに終わっている。
このドラマ全体が、西島の再生を描くことになるのだろう。
江口は「なんでもかんでも再生してしまう」スーパーマンなのである。
第7話
「父親参観日」編の後編。
江口洋介は最後にとうとうこれを実現してしまう。PTA会長や母子家庭の母親の反対を押し切り、ついにかすみに父親を受け入れさせてしまう。
しかし、かすみに「新しい父親」という概念を受け入れられるはずがないと思う。
概して、テレビドラマの母親たちは娘に再婚を告げるのに、「新しいお父さんよ」と再婚相手を紹介するのだが、それがそもそもの大きな過ちで、「お母さんはこの人と再婚するの」で十分なはずである。
新しいお父さん、古い(?)お父さん、という概念は、大人でも難しい。大人なら「お袋の再婚相手」と認識する。それがすべてなのだ。
「新しいお父さん」(お母さんもだが)という言葉は、一体いつ生まれたのだろうか。
(飛んで)最終話
あれ、7回から先を書いていなかった。
いろいろあって最後の事件は荒川ちかのDV問題と新宮小の廃校問題。
このドラマで唸ったのは岸部一徳の教育者ぶりだった。
これは本当にこういうヒトがいるかもしれないと思わせるもので、岸部の演技の巧さはさすがである。
岸部が毎回出してくる(回によっては2本出る)“幻の酒”というのはすべて架空のものであるらしいが、なかなかそそるものがあった。
荒川ちかのDV兄を演じた竹内寿君は「ブラッディ・マンデイ(Season2)」、「同窓会~ラブ・アゲイン症候群」、「ハンマーセッション!」、「霊能力者 小田霧響子の嘘」と、この数年でよく見る子役である。これまでは“単なる子供”の役だったが、今回の役柄はなかなか見ものであった。
学校ものの最終回と言えば、これは教師が辞めるものと相場が決まっている。
レビューを書くのをやめてしまった「美咲ナンバーワン!!」もそうだったし、本作でもその基本線を外すことはなかった(「美咲ナンバーワン!!」では、なんと香里奈があっさり復帰してしまうのだが)。
春は別れの季節だから、ということなのだが、ただ生徒が卒業していくだけではドラマは終わりにならない(このドラマでは、6年生にたいした感慨はなかったらしいが)。
もうひとつの学園ものである「大切なことはすべて君が教えてくれた」でも、やっぱり三浦春馬はいちはやく学校を馘になってしまった。
つまり、学園ものとは、まずもって、主人公である教師が職を辞すことによって“何か”から生徒を守る物語である。“何か”とは、学園理事長の無理解や偏見だったり、行政による廃校の決断だったりと、得てして生徒が対抗しえない社会的な力で、主人公である教師はつねに“大人の話し合い”によって我が身を犠牲にする。これが日本人の大好きな構造であることは言うまでもない。
「スクール!!」を観るには?
「スクール!!」作品情報
キャスト
成瀬 誠一郎(元中堅ゼネコンの現場所長、民間人校長) – 江口洋介
桐原 伊織(6年生のクラス担任及び教務主任) – 西島秀俊
武市 かの子(武市幹城の末孫娘、非常勤講師) – 北乃きい
大橋 仁(5年生のクラス担任) – 塚本高史
岡本 幸恵(養護教諭) – 市川実和子
本木 友一(4年生の担任) – 三浦翔平
村上 美香子(1年生のクラス担任) – ふせえり
柏葉 太一(2年生のクラス担任) – 田窪一世
西園寺 綾(3年生のクラス担任) – 吉井有子
脇谷 九重郎(副校長) – 塩見三省
■新宮小学校5年生
阿部 高志 – 阿部考将
石田 那奈 – 赤石那奈
市村 理矩 – 市川理矩
伊藤 かすみ – 伊藤綺夏
上野 成吾 – 上妻成吾
大朏 岳 – 大朏岳優
小笠原 レイラ – シャーロックレイラ
キャンベル 明日香 – アービーアリーヤ明日香
清水 俊哉 – 清水優哉
白石 和澄 – 菊池和澄
高山 龍飛 – 高橋龍飛
滝沢 良平 – 滝澤諒
田中 勇気 – 根岸泰樹
谷本 毅 – 谷山毅
遠山 真歩 – 當麻真歩
中嶋 はるか – 中嶋春陽
西川 奈那子 – 西山奈那
橋部 来留美 – 橋本来留美
原 翔子 – 荒川ちか
松下 頼 – 松本頼
■武市家
吉村 百合子(武市幹城の孫娘) – 堀内敬子
武市 幹城(新宮小学校の元校長) – 岸部一徳
■その他
関口 美奈(PTA会長) – 宮田早苗
成瀬 正太郎(誠一郎の息子) – 鈴木福
成瀬 亮子(誠一郎の妻) – 中越典子(友情出演)
スタッフ
企画統括 – 瀧山麻土香
脚本 – 秦建日子、森ハヤシ
主題歌 – サンボマスター「希望の道」
音楽 – 延近輝之
プロデューサー – 永井麗子
演出 – 土方政人、岩田和行、平野眞
技術プロデュース – 市村雅彦
撮影 – 栗栖直樹
TD – 浅野仙夫
映像 – 高梨剣
照明 – 阿部慶治
音声 – 島田隆雄
編集 – 河村信二
選曲 – 大森力也
音響効果 – 寺岡基臣
ライン編集 – 勝又秀行
MA – 藤井啓介
CG – 近藤望
美術プロデューサー – 杉山廣明
デザイン – 荒川淳彦
美術進行 – 福井大
大道具制作 – 浅見大
大道具操作 – 和田幸政
装飾 – 錦織洋史
ヘアメイク – 越智雅代、丸山智美
衣裳 – 細谷恵子
スタイリスト – 長瀬哲朗
アクリル装飾 – 鈴木竜
持道具 – 中田瑛理
電飾 – 白鳥雄一
視覚効果 – 浅田雅美
生花装飾 – 牧島美恵
植木装飾 – 後藤健
フードコーディネーター – 住川啓子
建具 – 三田村賢
撮影協力 – 台東区フィルムコミッション、キムラ工業株式会社、茨城県、石岡市、株式会社アレスコ、日本国土開発株式会社、
音楽協力 – フジパシフィック音楽出版
協力 – ベイシス、フジアール、バスク
広報 – 加藤麻衣子(フジテレビ)
広告宣伝 – 福田佳代
ホームページ – 丸谷利一
スチール – チャールズ村上
車輌 – ドルフィンズ
オープニングタイトル – 上田大樹
スケジュール – 吉田使憲
演出補 – 後藤庸介
記録 – 藤島理恵
プロデューサー補 – 園枝菜穂子
制作担当 – 香川智宏
制作主任 – 福田春子、鳥越道昭
制作 – フジテレビ
制作著作 – 共同テレビ




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