「フラッシュフォワード」ってどんなドラマ?
あらすじ
太平洋標準時2009年10月6日午前11時から11時2分17秒77までの時間、世界中の人々が同時に意識を失うというミステリアスな現象が勃発。その瞬間、人々は6ヶ月先の2010年4月29日午後10時の未来を見る。当然ながら現実の世界各地では、人の制御が一時的にせよ突如失われたために、事故による大惨事(走行中の自動車の玉突き多重追突、手術中の患者の死亡、航空機の墜落、その他諸々)が続発した。スタンフォード率いる連邦捜査局(FBI)ロサンゼルス支局の捜査チームはこの奇怪な現象を「ブラックアウト」と名づけ、その謎を探る。捜査チームの一人マーク・ベンフォードのフラッシュフォワードの手がかりをもとに、捜査を開始する。捜査チームは、容疑者“ゼロ”や“D・ギボンズ”の存在、また1991年にソマリアで同じような現象が既に起きていた事などをつきとめる。
ネタバレ各話感想
第1話
この第1話はパイロット版として制作され、その制作費は10億円と言われる。というわりにはたいした映像でもないのだが…
そのふれこみで第1話は1250万人が視聴したというが、しかし2009年秋に鳴り物入りで始まった放送は、視聴率低迷だかABC内部の事情だかで最終的には翌年春に打ち切り。シナリオ上の未解決要素を残したまま終幕を迎えたという。…
エエー(;´Д`)
しかしまあ、鳴り物に見合わぬチープな出だしとささやかな謎は(そう、アル中が再び酒を飲み始めるという破綻感、愛する夫を忘れて別な男に没頭する妻、“ビジョン”を見なかったから半年後には死んでいると思い込む男など、先に引っ張る要素が意外とみみっちいのだ)、しかしそれなりにリリカルで、日本人にとっては、わりと見る気をそそる。
最後まで付き合ってもいいかもしれないと思う。
第2話
展開は簡潔に3つのポイントに絞られた。
- T・ギボンズという覚醒者が実体として明らかになり、その追跡劇のスリル。
- オリヴィアが不倫相手にどう惹きつけられていくのかというサスペンス。
- そして“ヴィジョン”を見なかったディミトリはやはり死ぬのかというドラマ。
日本人好みのリリカルな謎とはたしかに書いたものの、他にもいろんなことが起こっているだろうに、人類の一大事をここまで矮小化しても良いものかという気もする。
2009年の制作なのに、IT技術がどうも古めかしい気がするのはどうしてか。ウェブサイト構築に数百万ドルって、どこだよ受注したのwwwあんなUIは要らねえだろwww このシステム(サービス?)の名がMosaicっていうセンスが、また古めかしい。
「ブラックアウト以来、人類は皆、預言者になってしまった…」という台詞が、今回、2度繰り返されていたが、この台詞の深刻さは、日本人にはぴんとこないかもしれないなあ。
第4話
アジソン病のネッドはメラニンとアドレナリンのの分泌異常のために“怖いものなしの黒人”になったヴィジョンを見るのだが、それを「『黒いジャガー』のシャフトになったようだった」と表現する。
「黒いジャガー」とはなつかしい、70年代初めの映画である。ネッドの年齢(30代半ば)で、そんな映画の名を口にするものだろうか、と思うが、しょせん海の向こうのブラックパワーなど実感できなかった日本とは異なり、アメリカではこれも欠くことのできない“教養”なのだろう。
回を重ねるごとに、ますます誰もが自分が見たヴィジョンに振り回され始めた。アメリカだから、もうそうなるとエゴのぶつかり合いというか、すべての登場人物が自分勝手にふるまい、苦しんだりしはじめる。
良い意味でも悪い意味でも、日本社会では、こんなことにはならないのではないかと思う。
自分だったら、どんどん記憶が薄れていき、半年後には、本当にそれを見ても思い出せないのではないかと思う。
インディオのトラック住居街での追跡劇、編集と音楽がうまいのでちょっと見直した。
竹内結子が早く出てこないかなー。
第5話
回を追うごとにB級の度合いを増していくのが興味深い。
フラッシュフォワード現象の謎を解くというメインストーリーは1回おきに背景に後退し、なんというか、登場人物たちが送る、いかにもアメリカ人的な日常への愛惜のようなものがクローズアップされ、アメリカ人でない者にはなかなか理解しがたい部分が多くなる。
たとえば、ワシントンDCという場所のイメージからして、わかるようでわからない。“政治的な場所”という、その“政治”のイメージが日本人とはまるで違うからだ。



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