ドラマ1990年代のドラマ1997年のドラマ

黒い樹海

3.5
水野真紀(黒い樹海 1997年版) ドラマ
水野真紀(黒い樹海 1997年版)
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黒い樹海(2016年版)

北川景子・小池栄子(黒い樹海 2016年版)

『松本清張ドラマスペシャル 黒い樹海』として、2016年3月13日(21:00-23:10)にテレビ朝日系列にて松本清張二夜連続ドラマスペシャルの第二夜として放送。視聴率は11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)。

姉の死の真相を探る旅が哀しき殺人連鎖の扉を開く——。
北川景子主演、雪深き長野を舞台に描く本格旅情サスペンスの現代版決定版!

松本清張の名作不朽サスペンスを、テレビ朝日「二夜連続ドラマスペシャル」の第二夜(第一夜は米倉涼子主演『地方紙を買う女』)として制作。
北川景子が清張作品に初主演を果たし、透明感あふれる美しさと芯の強さで孤独なヒロイン・祥子を好演。長野・信州の美しくも過酷な雪景色をバックに、豪華キャスト陣が繰り広げる愛憎と疑惑に満ちたサスペンス・ミステリー。

キャスト

笠原祥子(就職活動中の女性) – 北川景子
笠原信子(東都新聞の文化部記者) – 小池栄子
吉井亮一(信子の同僚) – 向井理
西脇満太郎(小児科医) – 沢村一樹
佐敷泊雲(華道家元) – 古田新太
妹尾郁夫 (経済評論家) – 鈴木浩介
倉野むら子(装飾デザイナー) – 山本未來
鶴巻完造(画家) – 六平直政
大島卯介(信子の上司) – 桜井聖
村田頼子(バス事故の生存者) – 宮地雅子
三ツ川沙織(財閥令嬢) – 堀田茜
「丸藤」の店主 – 浜田道彦
安原國政(刑事) – 尾美としのり
町田知枝(信子の元同僚) – 酒井若菜
斎藤常子(「丸藤」に勤務していた女性) – 江口のりこ
斎藤稔次郎(常子の父) – 田口主将
小川カズ(祥子のマンション管理人) – 室井滋
西脇亜佐美(西脇の妻) – 麻生祐未
大熊英司、寺本愛美、植木祥平、えもりえりこ ほか

見どころ

北川景子が魅せる「清張ヒロイン」としての圧倒的存在感

哀しみを抱えながらも決して屈しない凛とした強さを、北川景子が見事に体現。清楚な和装姿や雪景色に映える可憐な表情とともに、サスペンスの緊張感を極限まで高めている。

向井理・沢村一樹ら豪華キャスト陣による複雑な人間模様と怪演

味方か敵か分からない協力者役の向井理や、怪しげな色気を漂わせる沢村一樹、古田新太、鈴木浩介ら実力派キャストが勢揃い。文化人たちの裏に潜むエゴと欲望のぶつかり合いが見ごたえ抜群。

長野の美しい雪景色と服部隆之による重厚な音楽効果

冬の長野の寒厳で幻想的なロケーション映像が、事件の陰惨さと哀切さを美しく際立たせる。服部隆之の劇伴がダイナミックなサスペンス演出をドラマチックに盛り上げている。

感想

1997年の水野真紀版(というか神田正輝版)を観たのは2年ほど前だが、神田が犯人であること以外、まるで覚えていなかった。

本作は2016年の北川景子版で、小池栄子とまるで似ていない姉妹という設定になっている(菊川怜と藤谷美紀、水野真紀と余貴美子、中井貴惠とg金沢碧、叶順子と水木麗子など、過去作の姉妹も微妙なのだが)。
映像化として最新版であり、原作に忠実だから決定版と言えるかもしれない(ただし現代に置き換えられているので原作の味わいは損なわれている)。

本作の良いところは、神田正輝のようないかにもすぐ犯人とわかる人がいないことだろう。
ヒロインの味方の向井理ですら疑わしい、疑心暗鬼の演出で、新聞社文化部記者だった小池が生前原稿を依頼していた文化人たち(小児科医、経済評論家、ファッションデザイナー、洋画家)がいかにも怪しげな容疑者として描写され、視聴者を煙に巻く仕掛けである。
このへんの面白さは原作通りで、じつは複数の人物(途中で殺された人も含む)が事件に絡んでいた事情があったことがクライマックスで明かされるのだが、違和感ないようにできていた。

北川の演技はソツがないのだが、やはり小池(6歳年上)と姉妹という設定が自然でないことが惜しまれる。
原作の意図は、死んだ姉の秘密を妹が追うことに意味があるものと思われるからだ。

スタッフ

脚本 – 寺田敏雄
演出 – 常廣丈太(テレビ朝日)
音楽 – 井筒昭雄
音楽プロデュース – 志田博英
法律監修 – 河西邦剛
技斗 – 栗原直樹(WGK)
ドローンカメラ – 横山一隆、岩田和也
ロケ協力 – 大町市産業観光部観光課、国土交通省北陸地方整備局大町ダム管理所、東日本旅客鉄道、ジェイアール東日本企画、アルピコ交通 ほか
技術協力 – テイクシステムズ、ブル
照明協力 – フジ・メディア・テクノロジー、テレテック
VFX・美術協力 – テレビ朝日クリエイト
装飾 – テレフィット、舞クリエーション
チーフプロデューサー – 五十嵐文郎(テレビ朝日)
ゼネラルプロデューサー – 内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー – 中川慎子(テレビ朝日)、中沢晋(オフィスクレッシェンド)
制作協力 – オフィスクレッシェンド
制作・著作 – テレビ朝日
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黒い樹海の原作(松本清張)


原作は婦人倶楽部1958年10月号-1960年6月号連載、1960年6月講談社刊。

仙台へ旅に出たはずの笹原信子が、浜松市付近のバス事故で死亡した。姉は自分の知らない誰かとバスに乗っていて、その人は事故発生後に逃げたのではないか? 信子の妹・祥子は姉の会社に転職し、仕事上の交友関係からその人物を突き止めようとする。
当初独りだった祥子の調査にも協力者が現われ、頑なだった祥子の心の壁も徐々に開かれていくが、先回りする犯人によって、次々に周辺人物が殺されてしまう。

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